セカンドライフ

実家じまいとは?親が施設に入ったあとの手順と費用・税金の特例

実家じまいとは?親が施設に入ったあとの手順と費用・税金の特例

実家じまいは、親が暮らしてきた家の荷物を片付け、売却や解体、賃貸などで家そのものを手放すまでの一連の作業です。親が老人ホームなどに入居して実家が空いたときや、相続で実家を引き継いだときがきっかけになりやすく、片付けだけで終わらず、名義や税金の手続きまで続きます。

この記事では、親が施設に入ったあとの実家を例に、実家じまいの手順と費用、空き家のまま置いておくリスクを整理しました。売るときに使える3,000万円の特別控除には、親が老人ホームに入っていた場合の特例もあり、売る時期によって使える制度が変わります。

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目次

実家じまいとは親の家を片付けて手放すまでの作業

実家じまい・遺品整理・生前整理の違いを、行う時期と整理する対象で比べた図

実家じまいは、家の中の荷物を整理する作業と、家や土地をどうするか決めて手続きをする作業の2つでできています。荷物の片付けだけを指す言葉ではなく、売る・貸す・解体する・残すといった家の行き先を決め、登記や税金の手続きを終えるところまでを含みます。

似た言葉との違いは、誰が・いつ・何を整理するかにあります。下の表に、遺品整理と生前整理との違いをまとめました。

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言葉行う時期主な対象
実家じまい親の施設入居・相続などで実家が空くとき家の中の荷物と、家・土地そのもの
遺品整理持ち主が亡くなった後故人の持ち物
生前整理本人が元気なうち本人の持ち物

親が亡くなった後に実家を片付ける場合は遺品整理と重なり、親が元気なうちに本人と一緒に持ち物を減らす場合は生前整理と重なります。実家じまいはその先にある、家を手放す手続きまでを見通した言い方です。片付けの途中で家の行き先が決まっていないと、残す物と捨てる物の基準が定まらないため、最初に家をどうするかを考えておくと作業が進めやすくなります。

実家じまいを始めるきっかけは親の施設入居と相続

実家じまいを始めるきっかけとなる親の施設入居と相続の違いと、売却の期限を示した図

実家じまいを考え始めるきっかけで多いのが、親が老人ホームなどに入居して実家が空いたときと、親が亡くなって実家を相続したときです。どちらの時期に始めるかで、家の名義が親のままか相続人に移っているかが変わり、使える税金の特例や必要な手続きも違ってきます。

施設入居をきっかけにする場合は、親本人の意思を確かめながら進められるのが利点です。相続後に始める場合は、相続登記の期限など、家を引き継いだ人が守るべき決まりがあります。施設入居から相続までの間に実家を空き家のまま置いておくと、税金の特例が使える期限も進んでいきます。

親が老人ホームに入居したら実家の行き先を話し合う

親が老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅に入居すると、実家には誰も住まなくなります。名義は親のままなので、売る・貸すといった判断をするのは原則として親本人です。親の判断能力がしっかりしているうちであれば、本人の希望を聞いたうえで、家族と一緒に実家の行き先を決められます。

ただし、入居してすぐに実家を手放すと、施設が合わなかったときや体調が回復したときに戻る場所がなくなります。まずは数か月ほど施設での暮らしの様子を見て、住まいを移すことが本人にとって無理のない選択かを確かめてから決めると、後悔が残りにくくなります。一方で、売るつもりがあるなら、居住用財産の3,000万円控除には「住まなくなってから3年を経過する日の属する年の年末まで」という期限があります。施設での様子を見る期間も、この期限の中で考える必要があります。

相続した実家は3年以内の相続登記が義務になった

親が亡くなって実家を相続した場合は、名義を相続人に変える相続登記が必要です。法務省によると、2024年4月1日から相続登記の申請が義務になり、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に申請しなければなりません。正当な理由なく申請しないと、10万円以下の過料の対象になります。

2024年4月より前に相続した不動産で、まだ登記をしていないものも対象で、法務省はこの場合の期限を2027年3月31日まで(相続で取得したことを知った日が2024年4月以降なら、その日から3年以内)としています。名義が亡くなった親のままでは実家を売れないため、相続人の間で誰が実家を引き継ぐかを早めに話し合い、登記を済ませてから売却や解体に進みます。遺産分割の話し合いがまとまらない場合は、相続人であることを申し出る「相続人申告登記」で、ひとまず3年以内の申請の義務を果たせます。ただし、その後に遺産分割がまとまったときは、分割の日から3年以内にあらためて相続登記を申請する必要があります。

実家じまいの手順は家族の話し合いから始める

家族での話し合いから郵便・名義の手続きまで、実家じまいの5つの手順を示した図

実家じまいは、家族で家の行き先を決めることから始まり、荷物の片付け、売却や解体、最後の手続きへと進みます。

片付けから手をつけたくなりますが、家を売るのか残すのかで捨ててよい物が変わるため、先に方針を決めておくほうが二度手間を防げます。

  1. 家族で家の行き先(売る・貸す・解体する・残す)を決める
  2. 施設に持っていく物と実家に残す物を分ける
  3. 荷物を片付け、不用品を処分する
  4. 査定を受けて売る、または解体する
  5. 郵便の転送や名義・住所の手続きをする

親が施設に入るタイミングで始める場合は、2の持ち物の仕分けが入居日までの期限つきの作業になります。相続後に始める場合は、1の話し合いに相続人全員が加わる必要があります。

売るか貸すか残すかを家族で先に決めておく

家の行き先には、売る、貸す、解体して土地を売る、しばらく残すといった選択肢があります。売ればまとまったお金が入り、管理の手間もなくなりますが、戻る場所はなくなります。貸せば家賃収入を得られる一方で、古い家は貸す前に修繕が必要になる場合があり、借り手が見つかるかは立地にも左右されます。

しばらく残す場合も、空き家の管理や固定資産税の支払いは続きます。兄弟がいる家庭では、誰が管理するのか、費用を誰が負担するのか、いつまでに結論を出すのかを決めておくと、後で意見が分かれにくくなります。親の判断能力が落ちると、名義人である親が契約を結べなくなり、選べる方法が限られます。相続後に実家を貸すと、相続した空き家を売るときの3,000万円控除が使えなくなる点も、貸すかどうかを決める前に知っておきたいところです。

施設に持っていく物と実家に残す物を分ける

施設の居室は自宅より狭いことが多く、持ち込める家具や家電の大きさ・数は施設ごとに決まりがあります。入居前に、施設の重要事項説明書や見学のときの説明で、居室に備え付けの設備と持ち込みの決まりを確かめておきましょう。たとえば沖縄県北谷町の住宅型有料老人ホーム「グラットホーム パステル」では、居室に冷暖房・収納タンス・整理棚・電気スタンドなどが備え付けで、私物の洗濯やリネンの費用は無料です。

持っていく物は、毎日使う衣類や身の回りの品、使い慣れた寝具や家族の写真など、本人が安心して過ごせる物を優先します。備え付けの設備と重なる家具は持ち込まなくて済みます。実家に残す物のうち、思い出の品や仏壇などすぐに処分を決められない物は、片付けの際に一か所にまとめておくと、本人に確かめながら少しずつ判断できます。住宅型有料老人ホームでも特別養護老人ホームでも、持ち込みの決まりは施設ごとに違うため、迷う物は入居前に施設へ相談してください。

入居日までに実家の片付けを済ませたい場合は、生前整理や遺品整理の見積もりを全国で受け付けている窓口に相談する方法もあります。ライフリセットは株式会社アシストが運営するサービスで、全国の加盟店のスタッフが作業にあたり、相談は24時間365日受け付けています。

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実家の片付けは家族と業者の分担を決めて進める

施設に持っていく物と残す物が決まったら、残りの荷物を片付けます。衣類や書類、細かい日用品など家族で分けられる物は先に仕分け、家具や家電など運び出しに人手がかかる物を業者に任せると、業者に頼む量が減って費用を抑えられます。通帳や権利証、保険証券など手続きに使う書類は、片付けの最初に探しておきましょう。

実家が遠方にあり、何度も通えない場合は、鍵を預けて作業してもらえる業者を選ぶと負担が減ります。遺品整理110番は、日本全国からの相談を24時間365日受け付け、地域の加盟店を手配するサービスで、遠方で立ち会いが難しい場合は鍵を預けて作業してもらうこともできます。業者の料金は、遺品整理の費用相場と同じく荷物の量と作業人数で決まるため、見積もりの前に家族で処分できる物を減らしておくと金額を下げやすくなります。

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不動産会社の査定を受けて売るか解体するかを比べる

売ると決めたら、不動産会社に査定を頼んで、いくらで売れそうかを確かめます。建物が古い場合は、家を残したまま売るか、解体して更地にしてから売るかで、売れる金額も手元に残るお金も変わります。解体すると、買い手が建物の状態を気にせず土地として検討できる一方で、解体費用がかかり、建物がなくなった土地は固定資産税の住宅用地の特例が使えなくなります。

どちらが得かは立地や建物の状態によるため、複数の不動産会社の査定と、解体の見積もりを並べて比べます。空き家の売却や活用の相談先をまとめて比べられるサービスや、解体工事の業者を紹介してくれるサービスを使うと、1社ずつ探す手間を減らせます。自治体によっては古い空き家の解体に補助金があるため、解体を選ぶ場合は、実家のある市町村の窓口で制度の有無を確かめておきましょう。

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郵便の転送と名義や住所の手続きを済ませる

親が施設に移ったあとも、実家には郵便物が届き続けます。日本郵便の転居届を出すと、旧住所あての郵便物を新しい住所へ無料で転送してもらえます。転送期間は届け出た日から1年間で、過ぎると差出人に戻されるため、続けたい場合はもう一度届け出ます。

銀行・保険・年金・携帯電話など、親の契約先への住所変更も必要です。実家を売る前には、電気・水道・ガスの契約を、片付けの作業が終わるまで残しておくか、解約する時期を決めておきます。相続後に売る場合は相続登記、親が生きているうちに売る場合は売買による名義の変更が必要になり、どちらも司法書士に依頼できます。実家に置いたままの固定電話やインターネット回線、新聞の定期購読なども、片付けの前に解約の時期を決めておくと、空き家になった後に請求が続くのを防げます。

実家じまいの費用は片付けと解体と売却の3つ

実家じまいでかかる片付け・解体・売却の3つの費用と、金額を左右するものを示した図

実家じまいでかかる費用は、大きく分けて荷物の片付け・処分の費用、建物の解体費用、売却にかかる費用の3つです。片付けの費用は荷物の量と間取り、解体の費用は建物の構造と広さ、売却の費用は売れた金額によって変わるため、実家ごとに見積もりを取らないと正確な金額は分かりません。

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費用の種類主な中身金額を左右するもの
片付け・処分仕分け・運び出し・処分費・清掃荷物の量、間取り、階段や駐車位置
解体建物の取り壊し・廃材の処分・整地木造か鉄骨か、延べ床面積、前面道路の広さ
売却仲介手数料・登記費用・印紙代・譲渡所得の税金売れた金額、所有期間、使える特例

費用を抑えやすいのは、片付けの段階です。着物・切手・古銭・骨董品・時計などは状態によって買い取ってもらえることがあり、買取額で片付けの費用の一部をまかなえます。ハッピープライスは、株式会社ステイゴールドが運営する買取サービスで、出張買取は全国に対応し、査定は無料です。公式サイトでは、引っ越しやリフォーム、遺品整理などの場面での利用を案内しています。業者に片付けを頼む前に売れる物を見てもらうと、処分する量そのものを減らせます。

売却の税金は、売った金額から家の取得にかかった費用(建物は年数に応じて目減りした分を差し引いた額)や売るための費用を引いた利益(譲渡所得)にかかります。3,000万円の特別控除を使えれば、税金がかからない、または大きく減ることがあります。

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実家を売るときは3,000万円控除の期限に気をつける

親が生きているうちに売る場合と相続後に売る場合の3,000万円控除の違いと期限を示した図

実家を売って利益が出たとき、条件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を差し引ける特例があります。親が生きているうちに親が売る場合と、亡くなった後に相続人が売る場合で使う特例が違い、どちらにも「3年」の期限があります。

親が施設に入ってから売るまでの期間が長くなると、使えるはずの特例が使えなくなることがあります。売る時期を決める前に、どちらの特例が当てはまりそうかを確かめておきましょう。ここで紹介するのは主な条件で、すべての条件ではありません。自分の場合に当てはまるかは、国税庁のタックスアンサーや税務署、税理士に確認してください。

親が生きているうちに売るなら住まなくなった3年後の年末まで

親が自分の家を売る場合は、マイホームを売ったときの特例(居住用財産の3,000万円特別控除)が使える可能性があります。国税庁によると、以前住んでいた家の場合は、住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ることが条件です。

たとえば2026年中に親が施設に入って実家に住まなくなった場合、3年を経過する日は2029年中にあたるため、2029年12月31日までに売る必要があります。家を取り壊して土地を売る場合は、取り壊してから1年以内に売買契約を結ぶこと、取り壊した後に土地を貸駐車場などに使っていないことなども条件になります。親が施設で暮らし続けるかを見極めている間にも期限は進むため、入居した日を記録しておき、売るかどうかの判断をこの期限から逆算します。

相続後に売るなら老人ホームに入っていた場合の特例がある

親が亡くなった後に相続人が実家を売る場合は、相続した空き家を売ったときの特例が使える可能性があります。対象は昭和56年5月31日以前に建てられた家で、相続の開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに、売却代金1億円以下で売ることなどが条件です。さらに、売る日が2027年12月31日までであることも必要です。古い家をそのまま売ればよいわけではなく、耐震基準を満たす状態にして売るか、家を取り壊して土地を売る必要があります。2024年1月1日以後の売却では、売った年の翌年2月15日までに耐震基準を満たすようにするか取り壊した場合も対象になります。

相続してから売るまでに人に貸したり住んだりしていないことも条件で、相続人が3人以上の場合の控除額は2,000万円までです。

この特例は本来、亡くなる直前まで親が住んでいた家が対象です。ただし国税庁の説明(No.3307)では、要介護認定や要支援認定を受けた親が有料老人ホームや特別養護老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅などに入居していた場合も、条件を満たせば対象になるとしています。主な条件は、入居してから亡くなるまで実家が親の物を置いておく場所として使われ続け、人に貸したり家族が住んだりしていないことです。施設に入った後に実家を人に貸すと特例の対象から外れるため、貸すかどうかは税金の面からも考えておきましょう。

空き家を放置して勧告を受けると固定資産税の軽減が外れる

管理されない空き家が指導・勧告を受け、固定資産税の軽減が外れるまでの流れを示した図

実家を空き家のまま長く置いておくと、建物が傷みやすくなります。人が住まない家は風が通らず湿気がこもり、雨漏りや庭木の伸び放題に気づくのも遅れます。管理が行き届かず周りに迷惑をかけるおそれがある空き家は、市区町村から指導を受けることがあります。

2023年12月13日に施行された改正空家等対策特別措置法では、放置すると特定空家になるおそれがある空き家を「管理不全空家」とし、市区町村が指導・勧告できるようになりました。国土交通省は、勧告を受けた管理不全空家の敷地は固定資産税の住宅用地特例の対象から外れるとしています。この特例は住宅が建つ土地の固定資産税を1/6などに減らす仕組みのため、外れると土地にかかる固定資産税が大きく増えることがあります。

空き家を残すと決めた場合は、月に1回ほど窓を開けて風を通す、郵便受けを空にする、庭木を切るといった管理を続けることが、税金と近所への迷惑の両方を防ぐことにつながります。遠方で通えない場合は、民間の空き家管理サービスに見回りを頼む方法もあります。

親の判断能力が落ちると実家は売りにくくなる

親の判断能力があるうちと落ちた後で、実家の売り方がどう変わるかを比べた図

実家の名義が親のままであれば、売る契約を結ぶのは親本人です。親が認知症などで判断能力を失うと、本人が契約を結べなくなり、家族が代わりに売ることもできません。親が施設に入ってから実家をどうするか迷っているうちに、売れない状態になってしまうことがあります。

判断能力が落ちた後に実家を売るには、成年後見制度を使って後見人を選んでもらう必要があります。裁判所によると、後見人が本人の居住用の不動産を売るには家庭裁判所の許可が必要で、本人が施設に入っていて今は住んでいない家も、入所前に住んでいた家として許可の対象になります。許可を得ずに売った場合、その売却は無効です。

親の判断能力があるうちなら、実家の管理や売却を子どもに任せておく家族信託という方法もあります。どちらを選ぶかは親の状態と家族の事情によるため、司法書士や弁護士などの専門家に相談して決めましょう。終活整理手帖は、相続・介護・住み替え・実家売却・空き家などの悩みを無料で聞き取り、全国500名以上の提携専門家の中から相談先を紹介してくれる窓口です。

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売れない実家は空き家バンクや国庫帰属制度を考える

売れにくい実家を手放す方法として空き家バンク・買取の専門会社・相続土地国庫帰属制度を示した図

古い家や駅から遠い家は、不動産会社に頼んでもなかなか買い手がつかないことがあります。そうした実家の選択肢の一つが、自治体の空き家バンクです。国土交通省の全国版空き家・空き地バンクでは、各地の自治体の空き家情報を、LIFULLとアットホームの2社がそれぞれ運営するサイトでまとめて探せます。掲載されるのは参加している自治体の物件で、自治体の空き家バンクに登録しても全国版に載らない場合があるため、まず実家のある市町村の空き家バンクに相談します。

相続した土地をどうしても手放したい場合は、法務省の相続土地国庫帰属制度で、国に土地を引き取ってもらう方法もあります。ただし、建物がある土地や境界がはっきりしない土地などは申請できず、国に納める負担金もかかるため、家を解体したうえで要件を満たすかを確かめる必要があります。

一般の市場で売りにくい家を専門に買い取る不動産会社もあります。ワケガイは、株式会社ネクスウィルが運営する訳あり不動産の買取サービスで、老朽化した空き家や再建築できない物件、ゴミ屋敷になった家などを全国で買い取っています。残置物があったり雨漏りしていたりする物件も買い取りの対象としているため、片付けや修繕の見通しが立たない実家を手放したい場合の相談先になります。仲介で売る場合と比べたい場合は、不動産会社の査定とあわせて見積もりを取りましょう。

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実家じまいで起きやすい2つのトラブルと対策

実家じまいで起きやすい兄弟の意見の違いと業者とのトラブル、それぞれの防ぎ方を示した図

実家じまいでよく起きるのが、家族の間の意見の違いと、片付け業者との契約のトラブルです。どちらも、決めたことを書き残しておく、契約の内容を書面で確かめるといった準備で防ぎやすくなります。

家族の間のトラブルは話し合いが長引くほど税金の期限や管理の負担に響き、業者とのトラブルは作業が終わってからでは取り返しがつかないことがあるため、始める前に手を打っておくことが大切です。

兄弟の意見の違いは費用と期限を先に決めて防ぐ

「思い出のある家だから残したい」「管理できないから早く売りたい」というように、兄弟で実家への思いが違うのはよくあることです。話し合いが長引くと、その間も固定資産税や管理の手間がかかり、3,000万円控除の期限も近づいていきます。

話し合いでは、誰が管理するか、固定資産税や片付けの費用を誰がどれだけ負担するか、いつまでに結論を出すかを決め、メモやメールで残しておきましょう。売ったお金をどう分けるかも、売る前に決めておくと揉めにくくなります。固定資産税は毎年かかり、相続した空き家の3,000万円控除は相続から3年後の年末が期限のため、結論を出す時期を決めずに話し合いを続けると、払う税金も増えていきます。

片付け業者とのトラブルは見積書の確認で防ぐ

国民生活センターが2018年7月に公表した資料では、遺品整理サービスで、急かされて契約した、高額なキャンセル料を請求された、見積額の2倍の料金を請求された、処分しないよう頼んだ物を処分された、といった相談が紹介されています。実家の片付けを業者に頼む場合も、同じようなトラブルが起こりえます。

国民生活センターは、複数の業者から見積もりを取り、作業内容と費用の内訳、キャンセル料を事前に確かめること、残す物と処分する物をはっきり分けておくことをすすめています。トラブルになったときは、消費生活センターに相談するよう呼びかけています。

もう一つ確かめておきたいのが、ごみの処分の許可です。環境省は、家庭の廃棄物を回収するには市区町村の一般廃棄物処理業の許可か委託が必要で、産業廃棄物処理業の許可や古物商の許可では回収できないと説明しています。実家の片付けで出るごみも家庭の廃棄物にあたるため、処分をどの許可業者に任せるのかを見積もりの段階で尋ねておきましょう。

実家じまいの費用や進め方に関するよくある質問

実家じまいを始める前に、多くの家族が迷う点を質問と回答の形でまとめました。

実家じまいの費用は家族のうち誰が払うのですか?

決まりはありませんが、親が生きているうちに実家じまいをする場合は、家の持ち主である親のお金から払う方法があります。親の預貯金から片付けや解体の費用を出し、売った代金を施設の費用に充てるといった形です。子どもが立て替える場合は、後で誰がいくら負担したか分かるよう、領収書を残しておきましょう。

相続後に行う場合は、実家を相続した人が負担するか、相続人の間で分担します。売却代金から費用を差し引いて残りを分けることもできます。誰がどれだけ負担するかは、遺産分割の話し合いの中で決めておくと、後で不公平だと感じる人が出にくくなります。

実家じまいは業者に頼まず自分たちだけでできますか?

荷物の仕分けや、自治体のごみの日に出せる量の処分は家族でもできます。費用を抑えたい場合は、時間をかけて少しずつ片付け、粗大ごみの収集や自治体の施設への持ち込みを使う方法があります。ただし、大型の家具や家電の運び出し、大量のごみの処分は、家族だけでは体力的にも日程的にも負担が大きくなりがちです。

家の売却や名義の変更、税金の申告は、不動産会社や司法書士、税理士などの専門家に頼めます。家族でできる作業と専門家に任せる作業を分けて、全体の日程を組むと進めやすくなります。遠方に住んでいて通えない場合は、片付けの大部分を業者に任せたほうが、交通費や時間を含めた負担が小さくなることもあります。

実家を売ったお金を施設の費用に充てられますか?

親が自分の家を売った代金は親のお金なので、施設の入居一時金や月々の費用に充てられます。ただし、家が売れるまでには査定から引き渡しまで時間がかかり、入居の時期と売れる時期がずれることがあります。入居一時金の支払いが先に来る場合は、親の預貯金や家族の立て替えでつなぐことも考えておきましょう。

親の判断能力が落ちてから売る場合は、後見人が家庭裁判所の許可を得て売ることになり、さらに時間がかかります。施設の費用に充てる予定があるなら、親が元気なうちに売る時期を決めておくか、家族信託などで備えておくと、お金が必要なときに慌てずに済みます。

実家じまいをして後悔しないためにできることはありますか?

後悔の多くは、思い出の品を急いで処分してしまったことや、親の気持ちを確かめないまま家を手放したことから生まれます。写真や手紙、子どもの頃の作品などは、捨てる前に家族で目を通し、残したい物はデータ化したり少しずつ分けたりしておくと、気持ちの整理もつけやすくなります。

家を手放す前に、家族で集まって最後に家の中を見て回る時間をとる人もいます。親が施設に入っている場合は、外出の機会に一緒に実家を訪ね、本人に持っていきたい物を選んでもらうと、本人の納得感も高まります。税金の特例の期限を確かめたうえで、その範囲で家族が気持ちを整理する時間をとるようにしましょう。

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沖縄県北谷町で住宅型有料老人ホーム「グラットホーム パステル」を運営する株式会社シルバー・サポートです。平成26年の開所以来、住宅型有料老人ホーム・デイサービス・ケアプラン作成を通じて、地域の高齢者とご家族の暮らしを支えています。

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