親の一人暮らしが心配になってきたとき、施設探しで最初に目にすることが多いのが住宅型有料老人ホームです。住宅型有料老人ホームは、食事や見守りなどの生活支援が付いた高齢者向けの住まいで、介護が必要になったら外部の訪問介護やデイサービスを自分で選んで使います。介護付き有料老人ホームとの一番の違いは、この「介護を誰が提供するか」にあり、費用のかかり方や、介護が重くなったときの暮らし方にも差が出ます。
ここでは、法律上の位置づけと施設数、介護付き・サ高住との違い、費用の内訳、入居条件、メリット・デメリット、施設選びで確認したい点を、厚生労働省の資料をもとに整理します。
住宅型有料老人ホームとは生活支援付きの高齢者向け住まいのこと
住宅型有料老人ホームは、食事の提供、掃除・洗濯、安否確認、生活相談といった日常生活の支援を受けながら暮らす高齢者向けの住まいです。介護は施設の職員ではなく、入居者が契約した外部の介護サービス事業所が提供します。自宅で暮らしながら訪問介護を受けるのと同じ考え方を、食事や見守りの付いた建物の中で行うイメージです。
まずは、法律の中での位置づけと、全国にどれくらいあるのかを確認しておきましょう。
老人福祉法で定められた有料老人ホームの類型の一つ
有料老人ホームは、老人福祉法第29条で「老人を入居させ、入浴、排せつ若しくは食事の介護、食事の提供又はその他の日常生活上必要な便宜の供与をする事業を行う施設」と定められています。入浴・排せつ・食事の介護、食事の提供などのうち一つでも行っていれば有料老人ホームにあたり、開設する事業者は都道府県などへの届出が必要です。北海道庁の解説ページでは、高齢者を対象とした住宅に食事などのサービス機能がついたようなものと考えると分かりやすい、と説明されています。
有料老人ホームは、介護サービスの提供方法の違いによって「介護付」「住宅型」「健康型」の3つの類型に分けられます。介護付は施設自身が介護保険の指定を受けて介護を行い、住宅型は外部の介護サービスを利用し、健康型は介護が必要になると退去する前提の住まいです。健康型は数が少ないため、実際の施設選びでは介護付と住宅型のどちらにするかを比べることがほとんどです。
有料老人ホーム全体の約7割を住宅型が占めている
厚生労働省の検討会資料によると、2024年6月30日現在で全国の有料老人ホームは17,246件あり、そのうち住宅型は12,668件、介護付きは4,559件です。住宅型は全体の73.5%を占めており、地域で老人ホームを探すときも、候補に住宅型が多く含まれやすくなります。
同じ資料では、住宅型の入居者のうち要介護3以上の人の割合が、2014年の48.87%から2024年には55.9%に増えたことも示されています。「住宅型は元気な高齢者向け」というイメージを持たれがちですが、実際には介護の必要度が高い人も多く暮らしています。外部の介護サービスを組み合わせながら、要介護度の高い人も多く入居していることが読み取れます。
一方で、住宅型の中身は施設によって大きく異なります。夜間の職員体制、看護師がいる時間帯、併設している介護サービスの種類によって、受け入れられる介護度や医療ケアの範囲が変わるため、「住宅型だからこう」と一律には判断できません。施設ごとの違いは、見学や重要事項説明書で一つずつ確かめる必要があります。
介護付き有料老人ホームやサ高住との違いは介護の受け方
住宅型有料老人ホームと比べられることが多いのが、介護付き有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)です。3つとも民間が運営する高齢者向けの住まいですが、介護をだれが提供するのか、どんな契約で住むのかが異なります。
住宅型とサ高住は「外部の介護サービスを使う」点で近く、介護付きだけが施設の中で介護まで完結します。この違いは、毎月の介護費のかかり方や、介護が重くなったときに住み続けられるかどうかにも関わってきます。
介護付きは施設の職員が介護し住宅型は外部の事業所が介護する
介護付き有料老人ホームは、都道府県から「特定施設入居者生活介護」という介護保険サービスの指定を受けた施設です。厚生労働省の類型表では、介護付きは施設が提供する介護サービスを利用しながら居室での生活を続けられ、住宅型は入居者自身の選択で地域の訪問介護などを利用しながら生活を続けられる、と説明されています。この指定を受けていない施設は、広告やパンフレットで「介護付き」「ケア付き」と表示できません。
介護の受け方が違うため、介護保険の使い方も変わります。介護付きは要介護度ごとに1日あたりの基本の介護費が決まっていて、受ける介護の量によって大きく変わることはありません。住宅型は、ケアマネジャーが作るケアプランに沿って訪問介護やデイサービスを組み合わせ、使った分だけ自己負担が発生します。介護の必要が少ないうちは住宅型の方が費用を抑えやすく、介護の必要が多くなると介護付きの定額の方が負担を読みやすくなります。
サ高住とは契約の形と基本サービスの範囲が異なる
サービス付き高齢者向け住宅は、高齢者住まい法にもとづいて登録されたバリアフリーの賃貸住宅です。国土交通省のサービス付き高齢者向け住宅情報提供システムでは、ケアの専門家による安否確認と生活相談のサービスを提供する住宅と説明されています。食事や掃除などはオプションとして別に契約する形が多く、基本サービスの範囲は住宅型有料老人ホームより狭くなります。
契約の形も異なります。サ高住は一般の賃貸住宅と同じ建物賃貸借契約が基本で、住まいと介護・生活支援の契約が別々になっています。住宅型有料老人ホームは、居室の利用と生活支援のサービスを一体で契約する「利用権方式」が多く、建物賃貸借方式をとる施設もあります。食事や見守りまで含めて任せたい場合は住宅型、住まいだけを借りて必要なサービスを自分で選びたい場合はサ高住、という選び方ができます。なお、サ高住の中にも特定施設の指定を受け、介護付きと同じように施設の職員が介護を行うところがあるため、サ高住を検討する場合は指定の有無もあわせて確認します。
ここまでの3つの住まいの違いを表にまとめると、次のとおりです。
| 住宅型有料老人ホーム | 介護付き有料老人ホーム | サ高住 | |
|---|---|---|---|
| 位置づけ | 老人福祉法の有料老人ホーム | 老人福祉法の有料老人ホーム(特定施設の指定あり) | 高齢者住まい法の賃貸住宅 |
| 基本サービス | 食事・生活支援・安否確認など | 食事・生活支援・介護 | 安否確認・生活相談 |
| 介護の提供者 | 外部の介護サービス事業所 | 施設の職員(または委託先) | 外部の介護サービス事業所 |
| 介護費のかかり方 | 使った分だけ | 要介護度ごとの定額 | 使った分だけ |
どれが合うかは、今の介護度だけでなく、数年後に介護や医療ケアがどれくらい必要になりそうかで変わります。介護度が低いうちは住宅型やサ高住、介護度が高く医療ケアも多い場合は介護付き、というのが一つの目安です。
住宅型有料老人ホームの費用は生活費と介護費の合計で決まる
住宅型有料老人ホームの費用は、施設に払う家賃・食費・管理費などの生活費と、外部の介護サービスに払う介護保険の自己負担の2本立てです。パンフレットに載っている月額料金には、介護費が含まれていないことが多いため、実際に毎月いくら必要になるかは両方を足して考えます。厚生労働省の検討会資料では、住宅型の月額費用で最も多い価格帯は「10万円未満」で、介護付きの「30万円以上」と比べると生活費部分は安く設定される傾向にあります。
月額料金の数字だけで比べると、介護費を含む介護付きと、含まない住宅型を同じ基準で比べてしまうことになるため、内訳を分けて見ていきます。
支払い方式は月払いと前払金ありの2タイプに分かれる
有料老人ホームの利用料の払い方には、家賃などを毎月払う「月払い方式」と、入居時に家賃の一部または全部をまとめて払う「前払金(入居一時金)方式」があります。前払金のある施設は月々の支払いが安くなる代わりに、入居時にまとまったお金が必要になります。厚生労働省の検討会資料では、前払金を徴収している住宅型の施設は7.0%にとどまり、多くの施設は月払いで入居できます。
前払金を払う場合は、返還のルールを確認しておきましょう。老人福祉法施行規則では、入居から3か月以内に契約を解除した場合や亡くなった場合、利用した日数分の家賃などを差し引いた残りを返還することが定められています。3か月を過ぎた後も、施設が想定した入居期間より前に退去すれば、まだ使っていない期間の分が返還される仕組みです。返還額の計算方法は契約書や重要事項説明書に書かれているため、入居前に読んでおくと、思っていたより戻らなかったというトラブルを減らせます。
介護サービス費は要介護度と利用量に応じて別にかかる
住宅型で受ける訪問介護やデイサービスは、自宅で暮らす人と同じ在宅の介護保険サービスです。費用の1割から3割(所得による)が自己負担になり、要介護度ごとに決められた1か月の上限額(区分支給限度基準額)の範囲内で使えます。上限を超えて使った分は全額自己負担になるため、介護の必要度が高い人ほど、介護費が月々の負担に大きく響きます。
このほか、おむつ代、医療費、理美容代、日用品費なども多くの施設で別途かかります。施設の見学では、パンフレットの月額料金だけでなく、「今の要介護度だと介護費はいくらくらいになるか」「おむつなどの実費はどれくらいか」を聞き、合計額で比べるのがおすすめです。介護度が上がった場合の目安もあわせて聞いておくと、数年後の負担まで見通しやすくなります。食事の形態が変わったときに追加料金がかかるかどうかも、ムース食や刻み食が必要になりそうな人は確認しておきたい点です。
入居条件は年齢と要介護度・医療ケアの必要性で決まる
住宅型有料老人ホームの入居条件は、法律で一律に決まっているわけではなく、施設ごとに定められています。年齢は60歳以上や65歳以上などと施設ごとに定められ、自立の人から要介護の人まで受け入れている施設が多くあります。介護付きの場合は、厚生労働省の類型表で「入居時自立」「入居時要介護」「入居時要支援・要介護」「入居時自立・要支援・要介護」のいずれかを表示することになっており、要介護の人だけを対象にする施設もあります。住宅型なら、元気なうちから入居して、介護が必要になったら外部のサービスを追加するという使い方ができます。
実際に入居できるかどうかを左右するのは、介護度よりも医療ケアの必要性です。たん吸引、インスリン注射、胃ろう、在宅酸素といった医療的なケアが必要な場合、看護師がいる時間帯や協力医療機関との連携によって、受け入れられるかどうかが施設ごとに分かれます。認知症の人についても、症状の程度や他の入居者との共同生活が送れるかを確認したうえで判断されることが一般的です。
生活保護を受けている人を受け入れている施設もあるため、費用面で不安がある場合も、入居の対象になるかどうかを施設に相談できます。
住宅型有料老人ホームは自由度の高さと費用増の両面がある
住宅型有料老人ホームは、介護を外部のサービスでまかなう仕組みだからこそ、自由度の高さと、介護が重くなったときの負担の大きさという両面を持っています。メリットだけで決めてしまうと、数年後に費用や住み替えの問題に直面することもあるため、両方を知ったうえで、本人の今の状態とこれからの見通しに合うかを考えておきましょう。
どちらが重く響くかは、入居時の介護度と、持病などから見たこれからの見通しによって変わります。
生活の自由度が高く介護サービスを自分で選べる
住宅型有料老人ホームのメリットは、主に次の3つです。
- 自宅で使っていた訪問介護やデイサービス、ケアマネジャーを引き続き利用できる場合がある
- 介護の必要が少ないうちは、使う介護サービスが少ない分だけ費用を抑えられる
- 外出・外泊や趣味など、施設のルールの範囲で自分のペースで暮らしやすい
介護サービスを自分で選べるため、本人に合わないと感じたら事業所を変えることもできます。また、食事や見守りが付いているので、一人暮らしで食事が偏っていた人や、夜間に一人でいることが不安だった人にとっては、毎日の食事と夜間の見守りが付くことで、食事の偏りや夜間の不安を減らせます。車いすや介護ベッドといった福祉用具も、自宅にいたときと同じように介護保険でレンタルできます。自宅での暮らし方をできるだけ変えずに、生活の負担だけを軽くしたい人に合った住まいです。
介護度が重くなると費用が増え住み替えの可能性もある
一方で、次のようなデメリットもあります。
- 介護度が上がるほど介護サービスの利用が増え、月々の費用が上がりやすい
- 医療ケアが必要になったり、症状が重くなったりすると、退去を求められることがある
- 施設によっては、介護サービスの事業所が系列の事業所に偏ることがある
特に注意したいのは、退去の条件です。夜間に看護師がいない施設では、医療ケアが常に必要になった時点で、病院や介護付きの施設への住み替えを勧められることがあります。また、厚生労働省の資料によると、住宅型では訪問介護(48.8%)やデイサービスなど(44.9%)を併設・隣接している施設が多く、施設によっては、実際には併設の事業所以外を選びにくい場合もあります。契約前に、外部の事業所を自由に選べるか、どんな状態になったら退去になるのかを聞いておきましょう。
施設選びでは見学と重要事項説明書で退去条件を確認する
住宅型有料老人ホームは施設ごとの差が大きいため、パンフレットやホームページだけでは判断しにくい住まいです。候補をいくつかに絞ったら、実際に見学し、重要事項説明書を取り寄せて比べるのが確実です。重要事項説明書には、職員の体制、協力医療機関、費用の内訳、退去の条件などが書かれており、施設の説明と食い違いがないかを確かめられます。見学や書類で確認したいポイントは次のとおりです。
- 夜間の職員の人数と、看護師がいる時間帯
- 受け入れられる医療ケアの範囲と、協力医療機関
- 併設の介護サービスと、外部の事業所を選べるか
- どんな状態になったら退去になるか、看取りまで対応しているか
- 月額料金に含まれるものと、別にかかる実費
見学のときは、居室や共用部分の清潔さだけでなく、食事の時間帯に訪れて入居者の様子や職員の声かけを見ると、日々の暮らしの雰囲気がつかめます。可能であれば体験入居を利用し、本人が実際に過ごしてみてから決めると、入居後のミスマッチを減らせます。居室は、自治体の指導の基準となる国の指針で個室1人あたり13㎡以上とされているため、極端に狭い部屋がないかも目安になります。
住宅型有料老人ホームは紹介サービスと地元の施設から探す
住宅型有料老人ホームを探す方法は、大きく分けて2つあります。住んでいる地域や希望するエリアの候補を広く比べたいなら老人ホームの紹介サービス、通いやすさや地元のつながりを重視するなら地域の施設に直接問い合わせる方法です。紹介サービスでは、希望の条件を伝えると複数の施設をまとめて提案してもらえ、見学の日程調整まで任せられることが多いため、仕事をしながら親の施設を探す家族にとって負担が軽くなります。
ここでは、全国の施設を探せる紹介サービスと、沖縄県北谷町の住宅型有料老人ホームを紹介します。
全国から比べるなら老人ホーム紹介サービスのいい介護
いい介護は、東証プライム上場の株式会社鎌倉新書のグループ会社である株式会社エイジプラスが運営する、介護施設・老人ホームの検索・紹介サービスです。住宅型有料老人ホームのほか、介護付き有料老人ホーム、サ高住、グループホームなどを、沖縄県を含む全国から探せます。条件に合う施設を自分で検索できるだけでなく、入居相談員に無料で相談できます。
「夜間の体制」「医療ケアの範囲」「退去の条件」といった点は、パンフレットや施設のホームページに詳しく載っていないことがあるため、施設に一つずつ問い合わせる手間がかかります。相談員を通して複数の施設の条件をまとめて聞けば、見学に行く前に候補を絞り込めます。親と離れて暮らしていて、遠方の施設を探す必要がある場合にも使いやすいサービスです。
沖縄県北谷町ならデイサービス併設のグラットホーム パステル
沖縄県内で住宅型有料老人ホームを探している場合は、北谷町桑江にあるグラットホーム パステルも候補になります。平成26年10月に開所した施設で、1階・2階に各12室、夫婦部屋4室を含む全24室があります。介護が必要になった場合は、訪問介護や併設するデイサービスを利用しながら暮らせる住まいで、日中(8時30分〜16時45分)はデイサービスのプログラムに参加できます。介護保険の認定を受けた人や、生活保護を受給している人などを受け入れています。
月額料金は138,600円で、内訳は家賃40,000円、水道・光熱費19,000円、3食付きの食事48,600円、一般管理費31,000円です。おむつ代や理容料金は利用に応じて別途かかり、病院受診の送迎、私物の洗濯、シーツなどのリネン類の洗濯、生活相談は無料です。料金の内訳や1日の流れはグラットホーム パステルの施設案内に掲載されており、空室状況の確認や見学の予約は電話やお問い合わせフォームで受け付けています。県内のほかの施設とも比べたい場合は、沖縄県の入所施設一覧で住宅型有料老人ホームの一覧を確認できます。
住宅型有料老人ホームに関するよくある質問
住宅型有料老人ホームへの入居を考えるときに、よく聞かれる質問をまとめました。
住宅型有料老人ホームに入るとき身元保証人は必要ですか?
多くの住宅型有料老人ホームでは、入居の契約時に身元引受人や連帯保証人を求めています。費用の支払いが滞ったときの保証、入院や手術のときの手続き、亡くなった後の居室の片付けや荷物の引き取りなどを、施設だけでは行えないためです。家族が引き受けるのが一般的ですが、頼める家族がいない場合でも、施設によっては相談に応じてもらえます。
身元保証人がいない場合は、民間の身元保証サービスを利用する、成年後見制度で選ばれた後見人に契約の手続きを担ってもらうといった方法があります。どの方法を受け入れているかは施設ごとに異なるため、見学や相談の段階で早めに伝えておくと、入居までの準備を進めやすくなります。
夫婦で一緒に住宅型有料老人ホームに入居できますか?
夫婦で入居できる住宅型有料老人ホームはあります。2人で使える広めの夫婦部屋(二人部屋)を用意している施設があり、空室状況によっては、個室を2部屋契約するという方法を相談できる場合もあります。夫婦部屋は数が限られていることが多く、空きが出るまで待つ必要がある場合もあります。
費用の扱いは施設によって異なり、家賃は1部屋分でも、食費や介護サービス費は1人ずつかかります。管理費などがどう計算されるかは、見学のときに確認しましょう。また、どちらか一方の介護度が重くなったり、先に亡くなったりした場合に、残った人が同じ部屋に住み続けられるか、料金がどう変わるかも施設によって異なります。夫婦での入居を考えている場合は、こうした将来の変化があったときの扱いまで聞いておきましょう。
入居後に認知症が進んだら退去しなければなりませんか?
認知症が進んだからといって、すぐに退去になるとは限りません。外部の介護サービスを増やしたり、デイサービスを利用する日を増やしたりすることで、住み続けている人も多くいます。退去が検討されるのは、他の入居者とのトラブルで共同生活が難しくなった場合や、施設の体制では安全を守れなくなった場合などです。
また、認知症が進むと、本人がお金の管理や契約の手続きを行うことが難しくなります。その場合は、家族による手続きのほか、成年後見制度を利用して後見人に財産管理を任せる方法もあります。入居前の段階で、認知症が進んだときに家族へどう連絡が来るのか、だれが手続きを担うのかを決めておくと、いざというときに慌てずに済みます。
入院したら住宅型有料老人ホームの部屋はどうなりますか?
入院しても、すぐに退去になるわけではなく、多くの場合は部屋を確保したまま退院を待つことになります。ただし、部屋を確保している間も家賃は発生し、管理費や食費を入院中にどう扱うかは施設によって分かれます。外部の介護サービスは使わない分だけ介護費がかからなくなります。
注意したいのは、入院が長引いた場合です。施設によっては、一定期間以上の入院が続いた場合に契約を解除できる条件を、契約書に定めていることがあります。また、退院時に医療ケアが必要な状態になっていると、施設の体制で受け入れられるかを改めて確認されることもあります。入院中の費用と、長期入院のときの扱いは、契約前に重要事項説明書で確かめておきましょう。

