終活サービスを探し始めると、見守りや財産管理、亡くなった後の手続き、葬儀やお墓の準備まで、団体によって引き受ける範囲がまったく違い、どこを比べればよいのか迷いやすくなります。結論から言うと、まずは無料の相談窓口で自分に必要な支援を整理し、そのうえで料金と対応範囲がはっきりしている団体から比べていくのが近道です。このランキングでは、無料で専門家に相談できる窓口1件と、料金の分かりやすさと対応範囲の広さをもとに選んだ有料サービス5団体を紹介します。
あわせて、終活サービスの基本と選び方、メリットとデメリット、死後の手続きまで任せるときの注意点、エンディングノートを使った準備の進め方まで、契約の前に押さえておきたい点を取り上げます。
終活サービスおすすめ6選の比較表
| 団体名 | 対応範囲 | 料金目安 |
|---|---|---|
| 終活整理手帖 | 相続・介護・住み替え・空き家などの悩みを専門家へ紹介 | 相談・専門家の紹介まで無料(紹介先への依頼は別途費用) |
| おひさぽ | 見守り・財産管理・任意後見・尊厳死宣言・死後事務など7つの支援 | 身元保証・事務支援の一生涯契約99万円、死後事務は別途44万円+預託金50万円〜 |
| 終活と相続のまどぐち | 終活・相続・遺言の相談、死後事務、生前整理や葬儀・お墓の相談など | 身元保証の基本料金33万円(税込)+サポートの利用分など |
| ライフリリーフ | 葬儀・埋葬の代行、死後事務、遺骨の配送など | 身元保証プラン41.8万円(税込)〜、葬儀を含むプランあり |
| りすシステム | 生前サポート・任意後見・死後事務(葬儀の主宰・埋葬の手配) | 申込金・契約事務手数料・生前契約担保金で55万円+公正証書の費用など |
| イオンライフの終活 | 葬儀・お墓・永代供養・墓じまい・相続・家族信託の相談など | 身元保証・死後事務支援で初期費用合計169万6,400円〜 |
表の料金は、各団体が公開している情報をもとにした目安です。プランの組み合わせや預託金の額によって総額は変わるため、契約の前に見積もりで確かめてください。
終活サービスおすすめランキング6選!
この順位は、どの団体が優れているかを決めたものではなく、契約の前に比べやすいかどうかを軸にしています。1位の終活整理手帖は、見守りや死後の手続きなどを自社で引き受ける有料サービスではなく、専門家への無料相談窓口という性質の異なる選択肢です。費用をかけずに最初の相談先として使えるため1位としました。2位以降は、料金の分かりやすさと対応範囲の広さに、相談のしやすさを加えて総合的に並べています。
何から相談すればよいか分からない段階の方は、まず1位の終活整理手帖で無料相談から始めるのも一つの方法です。見守りや財産管理に強い団体から、葬儀・お墓の準備まで一社でまとめて扱う団体まで得意分野はさまざまなので、料金だけでなく、どこまでの支援が含まれているかもあわせて見ていってください。
1位:終活整理手帖は専門家に無料で相談できる紹介窓口

| 運営元 | 合同会社Smario |
|---|---|
| 料金目安 | 相談から専門家の紹介までは無料(紹介された専門家に手続きを依頼する場合は、その専門家の費用が別にかかる) |
| 対応範囲 | 相続・介護・住み替え・空き家など終活に関わる悩みを、弁護士・税理士・司法書士・ファイナンシャルプランナーなど提携専門家500名以上へ紹介 |
終活整理手帖は、相続・介護・住み替え・空き家など終活にまつわる悩みを聞き取り、状況に合った専門家につないでもらえる無料相談窓口です。自社で見守りや死後の手続きを引き受けるのではなく、相談の整理と専門家への橋渡しに役割を絞っている点が、ほかの5団体との違いです。
月150件以上の相談実績があり、全国の提携専門家の中から地域に合う相談先を紹介してもらえます。紹介された専門家に相続の手続きや遺言書の作成などを依頼する場合は、依頼する内容に応じた費用が別にかかるため、見積もりを確かめてから決めましょう。相談後に実際に依頼するかどうかは自由なので、有料の団体を比べる前の入り口として使えます。
\相談は全国無料・約1分で入力完了/
終活整理手帖事務局の公式サイト2位:おひさぽは7つの支援を組み合わせて終活を任せられる

| 運営元 | 株式会社こころのカンパニー |
|---|---|
| 料金目安 | 身元保証・事務支援の一生涯契約99万円、死後事務支援は初期費用44万円+預託金50万円〜、財産管理・任意後見は初期費用44万円+月額27,500円〜(駆けつけ・訪問は1時間5,500円) |
| 対応範囲 | 見守り・身元保証・事務支援・財産管理・任意後見・尊厳死宣言・死後事務支援 |
おひさぽは、株式会社こころのカンパニーが手がける、ひとりで暮らす高齢者向けの終身サポートです。見守り・身元保証・事務支援・財産管理・任意後見・尊厳死宣言・死後事務支援の7つから必要なものを選んで組み合わせられ、元気なうちの備えから亡くなった後の手続きまでを一つの窓口にまとめられます。
終活の面で特徴的なのは、延命措置についての意思を書面に残す尊厳死宣言や、認知症に備えて代理人を決めておく任意後見まで支援に含まれている点です。料金は支援ごとに分かれており、身元保証・事務支援の一生涯契約が99万円、亡くなった後の連絡や葬儀、納骨、遺品整理、解約手続きを任せる死後事務支援が初期費用44万円と預託金50万円からです。頼む支援を増やすほど総額が上がるため、組み合わせごとに見積もりを取って比べましょう。
3位:終活と相続のまどぐちは相続や遺言まで無料で相談できる

| 運営元 | 株式会社終活のまどぐち(弁護士法人のグループ) |
|---|---|
| 料金目安 | 相談は何度でも無料。身元保証の基本料金33万円(税込)+入院・入居サポートの利用分など(入会金・年会費・月額費用なし) |
| 対応範囲 | 終活・生前対策・相続・遺言の相談、死後事務委任、介護・不動産・生前整理・遺品整理・葬儀・お墓の相談など |
終活と相続のまどぐちは、弁護士法人のグループ会社である株式会社終活のまどぐちが運営する相談窓口です。相続の相談実績は10,000件以上あり、弁護士が20名以上在籍しています。終活や生前対策、相続だけでなく、介護や不動産、生前整理・遺品整理、葬儀、お墓・仏壇まで相談の対象に含まれており、テーマを問わず終活の悩みを持ち込めます。
相談は何度でも無料で、新宿マルイ本館7階の店舗のほか、横浜・大宮・千葉の支店でも来店相談ができます。入院や施設入居の保証を頼む場合は、基本料金33万円(税込)に加えて、実際に使った入院・入居のサポート分がかかり、原則として死後事務委任契約とセットでの契約になります。保証に対応している地域は東京・神奈川・千葉・埼玉の一都三県です。
4位:ライフリリーフは葬祭会社の運営で葬儀まで手配できる

| 運営元 | 株式会社サン・ライフ(東証スタンダード上場の株式会社サン・ライフホールディングのグループ) |
|---|---|
| 料金目安 | 身元保証プラン41.8万円(税込、入会金11,000円を含む。別途預託金50万円)、お葬式埋葬ライトプラン58.19万円、お葬式埋葬プラン120.89万円、おまかせ安心プラン161.59万円(いずれも税込)。年会費・月額料金なし |
| 対応範囲 | 身元保証、死後事務委任契約(行政手続き・公共料金の解約など)、葬儀・埋葬の代行、遺骨の配送 |
ライフリリーフは、1933年に創業した葬祭会社の株式会社サン・ライフが運営する、ひとりで暮らす人向けの終活支援サービスです。葬祭会社が母体のため、入院や施設入居の保証に加えて、葬儀・埋葬や遺骨の配送まで同じ窓口で手配できます。葬儀を含むプランは内容に応じて4つの段階があり、それぞれの金額が公表されています。
預託金は三菱UFJ信託銀行の口座で保管されており、平塚市・平塚市社会福祉協議会・綾瀬市とは終活支援に関する協定を結んでいます。対応エリアは東京・神奈川が中心で、それ以外の地域は郵送での対応になるため、訪問や対面での支援を望む場合は事前に確かめてください。
5位:りすシステムは1993年創業で全国8支部を持つ老舗

| 運営元 | 特定非営利活動法人りすシステム |
|---|---|
| 料金目安 | 申込金5万円+契約事務手数料20万円+生前契約担保金30万円+公正証書作成手数料(約10万円)など、会費月1,000円。死後事務費用は標準的な内容で100万円〜 |
| 対応範囲 | 生前サポート(日常生活支援)、任意後見、死後事務(葬儀の主宰・遺体の安置・埋葬の手配)、入院・施設入居時の保証 |
りすシステムは1993年に生前契約の仕組みとして生まれ、2000年にNPO法人となった団体です。東京の本部に加えて札幌・仙台・名古屋・大阪・広島・松山・福岡・大分に支部を持ち、都市部を中心に全国規模で対応しています。
特徴は、契約にもとづいて行われた仕事を確かめ、お金を支払う役割を、別のNPO法人である日本生前契約等決済機構が担っている点です。生前の支援と亡くなった後の手続きを長い期間にわたって任せる契約だからこそ、団体自身とは別の組織が費用の支払いに関わる仕組みは、判断材料の一つになります。葬儀の主宰や埋葬の手配まで任せる場合は、標準的な内容で100万円からの死後事務費用が別に必要なため、生前分と死後分を合わせた総額で比べましょう。
6位:イオンライフの終活は葬儀やお墓まで一社で相談できる

| 運営元 | イオンライフ株式会社(身元保証・死後事務支援の提供は公益社団法人シニア総合サポートセンター) |
|---|---|
| 料金目安 | 身元保証・死後事務支援の初期費用合計169万6,400円〜(税込、一部不課税。葬儀・納骨・死後事務支援費を含む) |
| 対応範囲 | 葬儀、お墓・墓石、永代供養、墓じまい、相続・遺言書作成の相談、家族信託、生前整理、身元保証・死後事務支援など |
イオンライフの終活は、葬儀やお墓・墓石、永代供養、墓じまいに加えて、相続や遺言書作成の相談、家族信託、生前整理まで、終活に関わる相談をまとめて受け付けている窓口です。葬儀とお墓の準備を同じグループの中で進められるため、亡くなった後の段取りまで一続きで相談したい人に向いています。
身元保証・死後事務支援は公益社団法人シニア総合サポートセンターが提供し、イオンライフは申し込みの窓口を担っています。料金は、入会金や運営管理料、身元保証料、葬儀・納骨・死後事務支援費などを合わせて初期費用の合計が169万6,400円からで、内訳まで公表されています。対象は首都圏・東海圏・近畿圏と、札幌市とその近郊、宮城県、福岡県、沖縄県で、一部に対応できない地域もあります。
終活サービスとは?
終活サービスとは、人生の後半から亡くなった後までに必要になる準備や手続きを、家族に代わって、または家族と分担しながら支援してくれるサービスの総称です。日々の見守りや財産の管理、認知症に備えた任意後見、葬儀やお墓の準備、相続や遺言の相談、生前整理、亡くなった後の役所への届け出や解約手続きまで、扱う内容は団体によって大きく異なります。
入院や施設入居の際に保証人を引き受ける身元保証サービスは、終活サービスの一部として提供されることが多い支援です。終活サービスはそこに、葬儀やお墓、相続、住まいや持ち物の整理といった「亡くなった後に何を残し、どう引き継ぐか」の準備まで加わる点で範囲が広くなります。一つの団体ですべてを頼む必要はなく、必要な部分だけを組み合わせて使う人も少なくありません。
終活サービスを選ぶときは対応範囲と料金の内訳を比べる
終活サービスは、同じ「終活」という言葉を使っていても、何が基本料金に含まれ、何が別料金になるのかが団体ごとに違います。まずは頼みたい手続きと料金の内訳を確かめ、そのうえで自分の目的に合った団体に絞り込むと、比べる相手を無理なく減らせます。
前半の2つが団体を比べるときの共通の確認点、後半の4つが目的ごとの候補の選び方です。
頼みたい手続きが基本料金に含まれるかを確かめる
見守りや財産の管理を中心に頼みたいのか、葬儀やお墓、亡くなった後の手続きまで任せたいのかによって、合う団体は変わります。資料を見比べる前に、次のうちどこまでを頼みたいかを整理しておきましょう。
- 入院・施設入居の際の保証や手続きの付き添い
- 日々の見守りや緊急時の駆けつけ
- 判断能力が落ちた後の財産管理や任意後見
- 亡くなった後の葬儀・納骨や役所への届け出などの死後事務
- お墓の準備や永代供養、墓じまいの手配
同じ項目でも、団体によって基本料金に含まれるものと、利用のたびに料金がかかるオプションとに分かれていることがあります。必要な項目がどちらに当たるかまで確かめておくと、契約した後の想定外の出費を防げます。
料金は初期費用と亡くなった後の費用に分けて比べる
終活サービスの料金は、契約時に払う初期費用と、亡くなった後の葬儀や手続きに使うために預けておく費用とに分かれていることが多くあります。表示されている金額がどちらの費用なのかを分けて見ないと、安く見えた団体のほうが総額では高くなることもあります。見積もりを取るときは、次の点をそろえて確かめましょう。
- 入会金・手数料・年会費など、契約時と毎年かかる費用
- 葬儀や死後の手続きのために預ける預託金の額と、その預け先
- 途中で解約した場合や、使い切れずに残った預託金の扱い
これらを団体ごとに同じ形の表にまとめておくと、支払う総額と、途中でやめた場合の負担を横並びで比べられます。
何から始めるか迷う方は無料の相談窓口から使う
どの団体に何を頼めばよいか見当がつかない段階では、いきなり有料の団体と契約するより、無料で相談できる窓口で悩みを整理するところから始めるのが安全です。今回の中では、相続・介護・住み替えなどの悩みに合わせて専門家を紹介してくれる終活整理手帖が、この段階の相談先になります。
終活と相続のまどぐちも、店舗での相談は何度でも無料です。相談の時点で何をどこまで頼みたいかが固まっていなくても、話しながら必要な支援を洗い出せるため、候補を絞る前の情報集めとして使えます。無料相談の段階では契約を決めず、聞いた内容をメモに残して持ち帰り、ほかの団体の説明と並べて比べるのが基本です。
相続や遺言まで一緒に進めたい方は法律系の窓口を選ぶ
財産の引き継ぎ方まで含めて準備したい場合は、相続や遺言の手続きに法律の専門家が関わる窓口が候補になります。弁護士が20名以上在籍する終活と相続のまどぐちであれば、遺言書の作成から亡くなった後の手続きまで同じ窓口で相談できます。
おひさぽは、財産管理や任意後見を7つの支援の中で扱っており、判断能力が落ちたあとのお金の管理まで見据えて契約をまとめたい人に向いています。遺言書そのものは本人が作る必要がありますが、準備の段階から専門家の目が入ることで、書き方の不備や手続きの漏れを防ぎやすくなります。遺言書には、自分で書く方式と公証役場で作る方式があり、どちらを選ぶかで費用や手間も変わるため、相談の場で自分に合う方式を確かめておくと準備が進めやすくなります。
葬儀やお墓まで任せたい方は葬祭系の団体を選ぶ
葬儀の形式や規模、納骨先まで自分で決めて準備しておきたい場合は、葬儀の手配そのものを本業とする団体が候補になります。ライフリリーフは葬祭会社が運営しており、葬儀・埋葬を含むプランを4段階の金額で公表しているため、予算を決めてから内容を選べます。
イオンライフの終活は、葬儀に加えてお墓・墓石や永代供養、墓じまいまで相談を受け付けています。実家のお墓をどうするかといった、自分の葬儀より前に片づけておきたい問題も同じ窓口で相談できる点が、ほかの団体との違いです。葬儀の費用は、会場の規模や参列者の人数、宗教的な儀式の有無で大きく変わるため、希望をできるだけ具体的に伝えたうえで見積もりを取ると、預ける金額の見当がつけやすくなります。
認知症に備えたい方は任意後見まで扱う団体を選ぶ
将来、判断能力が落ちたときのお金の管理や介護サービスの契約まで任せたい場合は、任意後見を扱う団体が候補になります。任意後見は、元気なうちに代理人と契約しておき、判断能力が落ちたときに家庭裁判所の監督のもとで支援が始まる仕組みです。今回の中では、おひさぽとりすシステムが任意後見を支援の中に含めています。
任意後見の契約は、本人が契約の内容を理解して結ぶ必要があるため、判断能力が十分なうちでなければ結べません。すでに判断能力が落ちている場合は、家庭裁判所が後見人を選ぶ成年後見制度を使うことになり、誰に任せるかを本人が選ぶことはできなくなります。物忘れが増えてきたと感じた段階で早めに相談を始めておくと、任意後見の契約を結べる時期を逃さずに済みます。
終活サービスを使うと死後の手続きまで生前に決めておける
終活サービスを使う一番の利点は、自分が亡くなった後に誰が何をするのかを、元気なうちに自分で決めておける点です。家族に頼れるかどうかにかかわらず、先々の段取りを形にしておけることが、準備を進める人の安心につながります。
どちらも、契約という形で希望を残しておけるからこそ得られる利点です。
亡くなった後の手続きを任せる先を元気なうちに決められる
人が亡くなると、死亡届の提出、健康保険や年金の届け出、電気・ガスや通信の契約の解約、住まいの明け渡しなど、多くの手続きが短い期間に集中します。家族がいても遠方に住んでいたり高齢だったりすると、これらを誰がどこまで担うのかが決まらないまま、手続きが遅れることがあります。
終活サービスで死後事務を契約しておけば、こうした手続きを引き受ける担当が生前のうちに決まります。どの手続きを誰に頼んだのかが契約書で分かるため、家族は残りの部分だけを担えばよく、役割の分担もしやすくなります。契約書の写しを家族に渡しておけば、手続きが始まったときに、誰に連絡すればよいのかで家族が迷うこともありません。
葬儀やお墓の希望を家族の負担を増やさずに実現できる
葬儀の規模や宗教、呼んでほしい人、納骨先といった希望は、本人が亡くなった後では確かめようがありません。家族が話し合って決める場合も、意見が分かれたり、費用の負担で悩んだりすることがあります。終活サービスで内容と費用をあらかじめ決めておけば、家族は決められた段取りに沿って進めるだけで済みます。
費用を前もって預けておく仕組みの団体であれば、葬儀の代金を家族が立て替える必要もなくなります。自分の希望がかなうことと、家族の手間やお金の負担が減ることを、同時に満たせる点が終活サービスならではの利点です。
終活サービスは費用がかさみ対応地域も限られやすい
一方で、終活サービスには、まとまった費用がかかることと、住んでいる地域によって選べる団体が限られることという弱点もあります。どちらも契約してから気づくと取り返しにくいため、比べ始める段階で確かめておきましょう。
費用と地域の2点は、候補を絞り込むときの足切りの条件としても使えます。
葬儀や死後の手続きまで含めると初期費用は百万円を超えやすい
入院や施設入居の保証だけであれば数十万円で契約できる団体もありますが、葬儀や納骨、亡くなった後の手続きまで含めると、必要な費用は大きく上がります。今回の中でも、イオンライフの身元保証・死後事務支援は初期費用の合計が169万6,400円から、りすシステムは初期費用とは別に死後事務費用が100万円から、ライフリリーフの葬儀を含むプランは120万円台からです。
費用の多くを契約時に前払いする仕組みの団体が多く、まとまったお金を一度に用意する必要があります。全部を一つの団体に頼むと総額がふくらむため、家族や親族に任せられる部分は任せ、残りだけを終活サービスに頼むといった分け方も検討しましょう。
店舗や担当者が首都圏など一部の地域に集中している
終活サービスは、担当者が入院先や施設に駆けつけたり、亡くなった後に自宅の片付けに入ったりと、対面での支援が多いサービスです。そのため、対応できる地域を限っている団体が少なくありません。今回の中でも、終活と相続のまどぐちの保証は一都三県、ライフリリーフは東京・神奈川が中心、イオンライフの身元保証・死後事務支援も対象の地域が決まっています。
地方に住んでいる場合や、将来ほかの地域の施設に移る可能性がある場合は、今の住所だけでなく、移り住む先でも支援を受けられるかを確かめる必要があります。対応地域の外では、郵送での対応に切り替わる団体や、ほかの事業者の紹介にとどまる団体もあります。どこまでが対面で、どこからが郵送や紹介になるのかを、契約の前に具体的に聞いておきましょう。
終活サービスで死後の手続きまで任せるときの注意点
終活サービスの契約には、葬儀や納骨、役所への届け出といった、本人が亡くなった後に行われる手続きが含まれることが多くあります。契約がきちんと果たされたかを本人が自分で確かめることはできないため、お金の預け方と希望の残し方は、生前のうちに固めておく必要があります。
消費者庁の注意喚起でも、契約内容やお金の流れを事前に確認するよう呼びかけられています。2024年6月には、国が高齢者等終身サポート事業者ガイドラインを公表し、契約時の重要事項の説明や預託金の管理方法など、事業者が守るべき事項を示しています。
葬儀や納骨の預託金は誰が管理するかを確かめる
葬儀費用や死後事務の費用は、契約時に預託金としてまとめて預けるのが一般的です。このお金が使われるのは本人が亡くなった後なので、事業者の経営が傾いた場合に備えて、事業者の運営資金と分けて管理されているかが重要になります。今回の中では、ライフリリーフは預託金を三菱UFJ信託銀行の口座で保管し、イオンライフの身元保証・死後事務支援も預託金を信託会社で分けて管理しています。
りすシステムのように、契約した仕事が行われたかを別の組織が確かめてから費用を支払う仕組みを設けている団体もあります。資料請求の段階では、預託金の預け先に加えて、亡くなった後に残ったお金がどう扱われるかと、契約を途中でやめたときにいくら戻るかを、書面で確かめておきましょう。
葬儀やお墓の希望は契約書と遺言で残しておく
どのような葬儀にしたいか、お墓や納骨先をどこにするかといった希望は、担当者に口頭で伝えただけでは、実際に手続きが行われる時点で確かめる人がいません。希望の内容は契約書や依頼内容の一覧に書面で残し、内容を見直したときも書き換えてもらうようにします。
一方で、預貯金や不動産を誰に引き継ぐかといった財産の分け方は、遺言の形式を満たさないエンディングノートや、財産の行き先を定めていない契約書では決めることができません。財産の行き先まで決めておきたい場合は、法律で定められた形式に沿った遺言書を用意しておく必要があります。遺言書と終活サービスの契約書の内容が食い違うと、亡くなった後の手続きが止まるおそれがあるため、どちらかを書き換えたときは、もう一方も見直しておきましょう。
終活サービスが向いているのは死後の準備まで考えたい人
終活サービスは、入院や施設入居の保証だけでなく、亡くなった後の手続きや身の回りの整理まで含めて準備したい人に向いています。
次の2つのどちらかに当てはまる場合は、保証に絞ったサービスより、対応範囲の広い終活サービスから比べ始めると、必要な支援を取りこぼしにくくなります。
おひとりさまで亡くなった後の手続きを頼める人がいない方
配偶者や子どもがいない、または親族と疎遠になっている方は、亡くなった後の葬儀や役所への届け出、住まいの明け渡しを誰が担うのかが決まっていないことがあります。死後の手続きは本人が亡くなってから始まるため、生前のうちに引き受け先を決めておかないと、手続きが進まないまま時間がたってしまうおそれがあります。
施設入居や入院の際に身元保証人を確保できていない方の場合は、亡くなった後の手続きを頼める人がいないという問題も同時に抱えていることが少なくありません。保証と死後の手続きを別々の団体に頼むと窓口が分かれるため、両方をまとめて任せられる団体から検討すると、手続きの抜け漏れを防ぎやすくなります。
実家の片付けや相続の準備も一緒に進めたい方
終活では、葬儀や保証の手配だけでなく、住まいや持ち物、財産をどう引き継ぐかも大きなテーマになります。実家が空き家になりそうな方や、相続人どうしの話し合いが必要になりそうな方は、相続や住み替え、空き家の相談にも応じる窓口を選ぶと、準備を一か所で進めやすくなります。
持ち物が多い家では、本人が亡くなった後に家族が行う遺品整理の負担が大きくなりがちです。元気なうちに不要な物を減らし、残したい物と処分してよい物を家族と共有しておくと、終活サービスに何を任せればよいかもはっきりします。片付けを業者に頼む場合も、生前のうちに本人が立ち会って仕分けておけば、亡くなった後に家族が一つずつ判断する手間を減らせます。
終活サービスはエンディングノートで希望を整理してから選ぶ
終活サービスは団体によって扱う範囲が大きく違うため、先に団体を探し始めると、何を比べればよいのかが定まりません。自分がどんな支援を必要としているのかを先に書き出しておくと、団体ごとの違いを同じ物差しで比べられるようになります。
書き出す作業は一度で仕上げる必要はなく、相談を重ねながら少しずつ埋めていけば問題ありません。
エンディングノートで誰に何を頼むかを書き出す
エンディングノートは、これからの希望や家族に伝えておきたい情報を書き留めておくノートです。終活サービスを選ぶ前の準備として使う場合は、入院や施設入居の手続き、日々の見守り、財産の管理、葬儀やお墓、亡くなった後の各種手続きといった項目ごとに、家族に頼めることと頼めないことを分けて書き出してみましょう。
家族に頼めない項目が多いほど、幅広い支援をまとめて扱う団体が候補になります。反対に、頼めない項目が葬儀やお墓に限られる場合は、得意分野がはっきりした団体のほうが選びやすいこともあります。持ち物については、判断能力があるうちに進める生前整理もあわせて考えておくと、ノートに書く内容が具体的になります。
書き出した希望をもとに無料相談で候補を絞る
項目の整理ができたら、気になる団体の資料請求や無料相談を使って候補を絞ります。書き出したノートを持って相談すれば、どの項目に対応できるのか、料金がいくらになるのかを具体的に聞けるため、団体ごとの答えを同じ項目で比べられます。相談のたびにノートへ答えを書き足していけば、どの団体がどの項目に強いのかが一目で分かる比較表として使えます。
資料を読んでも判断しにくい預託金の管理方法や解約時の返金条件は、相談の場で担当者に直接質問して答えを聞きます。その場ですぐに契約を決める必要はなく、説明に納得できない点があれば持ち帰って、地域包括支援センターの職員や身近な人など、契約と利害関係のない立場の人に内容を見てもらってから決めましょう。
終活サービスに関するよくある質問
終活サービスを検討するときに迷いやすい点を、質問の形で整理しました。
終活サービスの契約は家族にも知らせておくべきですか?
知らせておいたほうが、手続きは滞りなく進みます。入院先からの連絡や亡くなった後の手続きで、終活サービスの担当者と家族が連携する場面があるためです。家族が契約の存在を知らないと、葬儀を別に手配してしまうなど、本人の希望と違う形で手続きが進むおそれがあります。契約先の団体名と連絡先、契約書の保管場所だけでも共有しておけば、入院や葬儀の場面で家族が迷わずに済みます。家族との関係が難しく、詳しく伝えにくい場合は、どこまで知らせるかを担当者と相談して決めておきましょう。
終活サービスの契約内容は途中で見直せますか?
見直せるかどうか、どこまで変更できるかは団体の規約によって異なります。年月がたつと、住まいや家族の状況、葬儀やお墓の希望が変わることは珍しくありません。契約前に、内容を変更するときの手続きや手数料、預託金を追加したり返してもらったりするときの扱いを確認しておきましょう。定期的に担当者と面談する機会がある団体であれば、そのたびに希望を伝え直せるため、契約後の見直しを進めやすくなります。見直した内容は口頭の約束で済ませず、変更後の契約書や依頼内容の一覧を受け取って、手元の控えも差し替えておきましょう。
終活の相談は市役所などの公的な窓口でもできますか?
市区町村によっては、終活に関する相談会や講座を開いたり、エンディングノートを配布したりしているところがあります。高齢者の暮らし全般の相談先としては地域包括支援センターがあり、介護や生活の困りごととあわせて、どこに相談すればよいかを案内してもらえます。ただし、公的な窓口の多くは情報提供や相談先の案内が中心です。葬儀の手配や亡くなった後の手続きを具体的に任せたい段階になったら、民間の終活サービスや専門家にも相談先を広げましょう。
スマートフォンやネットの契約も終活サービスに整理を頼めますか?
亡くなった後の解約手続きを引き受ける終活サービスであれば、携帯電話の解約やインターネット上のサービスの退会も、依頼内容に含められる場合があります。ただし、手続きにはIDや契約先の情報が必要になることが多く、何を契約していたのかが分からなければ、依頼を受けた側も対応できません。月額料金がかかっているサービスや、写真・連絡先など残したいデータがある端末は、契約先とあわせて一覧にしておきましょう。パスワードを書き残す場合は、保管場所を信頼できる人にだけ伝えるなど、扱いに注意が必要です。

