離れて暮らす親が毎日きちんと食事をとれているか、気になったことはないでしょうか。そんなときの選択肢の一つが配食サービスです。配食サービスとは、栄養バランスに配慮した食事を高齢者の自宅まで届けるサービスで、市区町村が行うものと民間の事業者が行うものがあります。自治体の配食サービスは補助や介護保険の給付を受けられる場合がある一方で、対象者や回数に条件があります。
ここでは、配食サービスの意味と宅配弁当との違い、自治体と民間の違い、介護保険や補助金が使えるケース、料金の目安、申し込みの流れを順に取り上げます。
配食サービスとは高齢者の自宅へ食事を届けるサービスのこと

配食サービスは、食事の用意が難しくなった高齢者などに、調理済みの食事を継続して届けるサービスです。厚生労働省の利用者向けパンフレット「配食サービスを上手に利用しましょう」では、一人ひとりに合った栄養バランスの良い食事を届けるサービスと説明しています。食事の準備が難しいとき、買い物や片づけが大変なとき、家族と同じものが食べられないときなどに活用できるとされています。
届けるものが弁当である点は宅配弁当と同じですが、配食サービスと呼ぶ場合は、誰に向けて、どのように届けるかに特徴があります。まずは宅配弁当との違いと、国が定めている栄養管理の考え方を押さえておきましょう。
一般的な宅配弁当との違いは見守りと栄養面の配慮
宅配弁当は、職場の昼食や家庭の夕食など、年齢を問わず幅広い人が利用するものです。これに対して配食サービスは、高齢者や持病のある人の食生活を支えることを目的にしており、毎日や週に数回といった決まった頻度で届けることを前提にしています。そのため、カロリーや塩分、たんぱく質を調整した食事や、きざみ食・おかゆといった食べやすい形の食事を選べるようにしている事業者があります。
船橋市の配食サービスのように、管理栄養士による無料の栄養相談を配食とあわせて用意している自治体もあり、食事を届けるだけでなく、利用者の食生活そのものを整えることまで視野に入れているのが配食サービスの特徴です。また、届けるときに利用者の様子を確かめる役割を持たせている点も、ただ弁当を受け取るだけの宅配とは異なります。名古屋市では介護サービスとして行う配食で安否確認を必須にしています。
国が配食事業の栄養管理にガイドラインを定めている
厚生労働省は2017年3月、配食事業者向けに「地域高齢者等の健康支援を推進する配食事業の栄養管理に関するガイドライン」を策定し、都道府県などに普及を求める通知を出しました。通知では、単身や高齢者のみの世帯が増え、買い物や調理など食事の用意に援助が必要な状況が生じていることを背景に挙げています。
健康寿命を延ばすには、高齢になっても良好な栄養状態を保つ必要があります。通知はこの点にふれたうえで、配食は今後利用が増えると見込まれるため、配食の選び方や使い方を通じて高齢者の健康を支えていくという考え方を示しています。ガイドラインに沿った配食の普及は、2016年に閣議決定されたニッポン一億総活躍プランにも盛り込まれ、2017年度から進められています。ガイドラインは事業者が献立や栄養管理の進め方を決めるための指針で、利用者の側で何か手続きをする必要はありません。
配食サービスは自治体と民間の2種類に分かれる

配食サービスは、提供する主体によって自治体の配食サービスと民間の配食サービスの2種類に分かれます。自治体の配食サービスは、市区町村が事業者に委託したり、利用料の一部を補助したりして提供するもので、高齢者福祉や介護予防の事業として行われています。民間の配食サービスは、食品会社や弁当の宅配業者が自社の商品として販売しているものです。費用の負担や申し込み先が大きく異なるため、どちらを使うかで手続きも変わります。
ここでは、両者の違いを一覧で確認してから、それぞれの特徴を見ていきます。
自治体と民間の配食サービスは費用と手続きが違う
自治体と民間の配食サービスは、どちらも食事を自宅に届けてくれる点は同じですが、お金の出どころと、使い始めるまでの手続きが大きく異なります。費用の内訳と手続きに絞って比べると、次のとおりです。
| 項目 | 自治体の配食サービス | 民間の配食サービス |
|---|---|---|
| 食事代 | 利用者の負担 | 利用者の負担 |
| 配達などの経費 | 補助や介護保険の給付で一部がまかなわれる場合がある | 料金に含まれるか、送料として別にかかる |
| 介護保険 | 総合事業や市町村独自の給付として使える地域がある | 自分で選んで契約するだけでは使えない |
| 手続き | 市区町村への申請と対象者の確認が必要 | 事業者に注文するだけでよい |
| 利用開始まで | 渋谷区では申請から約2週間で通知書が届く | 事業者の配達日程しだいで、すぐに始められる |
どちらも食事代そのものは利用者が払うため、自治体の配食で安くなるのは、主に配達や安否確認にかかる経費の部分です。自治体の配食は手続きに時間がかかるので、退院直後などすぐに食事の手配が必要な場面では、申請を進めながら民間の配食でつなぐという順番も考えられます。介護保険や補助の具体的な仕組みは、このあと詳しく取り上げます。表の内容は代表的な例で、実際の条件は市区町村や事業者ごとに異なります。
自治体の配食サービスは対象者と回数が決まっている
自治体の配食サービスは、市区町村ごとに対象者や内容を決めて実施しています。たとえば船橋市の配食サービスは、食事づくりが難しい、おおむね65歳以上の一人暮らしまたは高齢者のみの世帯を対象にしています。届けるのは希望する月曜日から金曜日の昼食・夕食で、祝休日と年末年始は除かれます。食事は普通食・きざみ食・おかゆのほか、カロリーや塩分、たんぱく質などを制限した食事から選べ、届けるときに安否確認も行います。
対象者の決め方は自治体によって違い、年齢だけで決めるところもあれば、要支援・要介護の認定や一人暮らしかどうかを条件にするところもあります。名称も「配食サービス」「食の自立支援事業」「高齢者等配食サービス」などさまざまです。住んでいる市区町村の名前と「配食サービス」で調べるか、地域包括支援センターに尋ねると、その地域で使える制度を確認できます。
民間の配食サービスは条件なく誰でも申し込める
民間の配食サービスは、要介護認定や年齢の条件がなく、事業者に申し込めばすぐに利用を始められます。自治体の制度の対象にならない人も利用でき、冷凍タイプであれば全国に届けている事業者もあります。利用料は全額自己負担ですが、1日に何食頼むか、週に何日届けてもらうかを自由に決められます。
届け方は、冷凍のおかずを数日分から数週間分まとめて届けるタイプと、配達員が毎日手渡しするタイプに大きく分かれます。食事の内容も、糖質や塩分を抑えた制限食、かむ力や飲み込む力に合わせたやわらか食やムース食など事業者ごとに特色があります。医師や管理栄養士の監修、見守りの有無、1食あたりの価格は会社によって差が大きいため、高齢者向けの宅配弁当サービスの中から、本人の体の状態と予算に合うものを選ぶことになります。
配食サービスで介護保険が使えるのは一部のケース

民間の配食サービスを自分で選んで契約するだけでは、介護保険は使えません。一方、市区町村の事業として行う配食の中には、介護保険制度の仕組みを使って提供されるものがあります。ただし、その場合も食事代そのものは自己負担で、介護保険から出るのは配達や安否確認にかかる費用に限られる例があります。どの仕組みで配食を受けられるかは、要支援・要介護の認定を受けているかどうかと、住んでいる市区町村の制度によって決まります。
介護保険と関係する配食には、要支援の人向けの総合事業と、要介護の人向けに自治体が独自に設けている給付があります。それぞれの対象者と負担の仕組みを見ていきます。
総合事業の配食は要支援の人などが対象になる
介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)は、市区町村が中心となり、地域の実情に合わせて介護予防や生活支援のサービスを用意する仕組みです。健康長寿ネット(公益財団法人長寿科学振興財団)によると、総合事業の「その他の生活支援サービス」は、外出や調理が難しい人に栄養改善を目的とした配食を届けたり、住民ボランティアなどが見守りを行ったりするものと説明されています。
総合事業の対象は、要支援1・2の認定を受けた人と、市区町村の窓口などで基本チェックリストを受けて「事業対象者」と判定された人です。配食をサービスの一つとして用意するかどうかは市区町村が決めるため、総合事業の配食がない地域もあります。要支援の認定を受けている場合は、担当の地域包括支援センターに、配食を利用できるかを確認してみましょう。
介護保険から配送の経費が給付される自治体もある
介護保険では、法律で定められたサービスに加えて、市町村が独自のサービス(市町村特別給付)を設けることができます。この仕組みを使って、要介護の人の配食を支えている自治体があります。名古屋市の配食サービスでは、要介護の人向けの「生活援助型」を市独自の介護サービスとして、要支援の人などに向けた「自立支援型」を総合事業として実施しています。どちらも配食のたびに安否確認を行うことが条件です。
名古屋市の場合、食事代は全額利用者の負担で、介護保険の対象になるのは1回200円の配食経費の部分です。1割負担の人は1回20円、2割負担の人は40円、3割負担の人は60円を支払い、残りが保険から給付されます。利用は1日1食・週7回まで、1日に2食受けた場合は1食分が保険給付の対象外で、1か月に利用できる事業者は1つに限られます。このように、介護保険が使える場合でも軽くなるのは配達にかかる費用で、弁当代そのものが安くなるわけではない点に注意が必要です。
配食サービスの料金は1食400円前後からが目安

配食サービスの料金は、民間か自治体か、どのような食事を選ぶかによって変わります。民間の配食サービスは全額自己負担で、同じ事業者でも普通食より制限食ややわらか食のほうが高く設定されていることがあります。自治体の配食サービスは、弁当代から補助の分を差し引いた金額を支払う形などがとられ、同じ内容の食事であれば民間よりも負担を抑えられます。毎日利用すると月々の負担が積み重なるため、1食あたりの金額だけでなく、1か月の合計で考えておくと安心です。
民間と自治体それぞれの料金の目安と、補助の受け方を順に確認します。
民間の高齢者向け配食は月1万〜3万円程度かかる
民間の高齢者向け配食サービスは、1食あたり400円前後から800円台が中心です。1日1食を30日続けると、単純計算で月に約12,000円から27,000円になり、昼と夜の2食を頼めばその倍の金額がかかります。たとえば毎日手渡しで届ける宅配クック123では、普通食のごはん付きが685円、制限食ややわらか食のごはん付きが885円(いずれも税込)で、食事の種類によって1食200円の差があります。
自治体の配食サービスと比べると、差は月単位で見たほうがはっきりします。後で紹介する渋谷区のように1食150円の補助がある地域では、毎日1食を30日利用すると、同じ価格の弁当でも月に4,500円ほど負担が軽くなります。親が自治体の制度の対象になるなら、まず自治体の配食で毎日の1食を確保し、民間の配食は持病に合わせた食事や回数の不足分に使うと、月々の出費を抑えられます。冷凍タイプは送料が別にかかる場合もあるため、民間の配食を使うときは送料を含めた月の総額で比べましょう。
自治体の補助金は弁当代から一定額を差し引く形
自治体の配食サービスでは、1食ごとに決まった額を補助する方法がとられることがあります。渋谷区の高齢者等配食サービスでは、区が1食あたり150円を補助し、弁当代から150円を差し引いた額を利用者が支払います。対象は区内で在宅生活を送る75歳以上の人、要支援・要介護の認定を受けた人、総合事業の事業対象者などで、利用は1日1食までです。
補助の額や対象者、使える事業者は自治体によって異なり、補助を受けるには事前の申請が必要です。渋谷区では本人以外は利用できないとしており、同居する家族の分の弁当は補助の対象になりません。申請の際には、1食あたりいくら払うことになるのか、どの事業者から選べるのかを窓口で確かめておきましょう。制度の内容は年度ごとに見直されることもあるので、以前に調べた情報ではなく最新の案内を確認することが大切です。
配食サービスの申し込みは地域包括支援センターへの相談から

自治体の配食サービスを使いたい場合は、まず住んでいる地域の地域包括支援センターか、市区町村の高齢者福祉の窓口に相談します。地域包括支援センターは高齢者の暮らしを支える総合相談窓口で、配食だけでなく、見守りや介護保険の申請についてもまとめて相談できます。渋谷区の例では、申し込みから利用開始までは次のような流れです。
- 地域包括支援センターや区の窓口、オンラインで利用を申請する
- 区が対象者かどうかを確認し、約2週間で認定番号の書かれた通知書が届く
- 配食事業の協力店に認定番号を伝えて注文する
- 協力店から食事が届き、受け取るときに安否確認が行われる
名古屋市のように、市が指定した事業者と利用者が先に直接契約し、そのあと区役所の福祉課に利用開始を申請する自治体もあります。すでに要介護認定を受けてケアマネジャーがついている場合は、ケアマネジャーに相談すると、ほかの介護サービスの予定とあわせて配食の日や回数を調整してもらえます。民間の配食サービスであれば、こうした申請は必要なく、電話やインターネットで事業者に直接申し込めば利用を始められます。
配食サービスを利用するメリットは食事と見守りの2つ

配食サービスのメリットは、食事の中身を整えられることと、食事を届けてもらうこと自体が見守りになることの2つです。高齢になると、食事の量が減ったり、同じものばかり食べたりして、本人も家族も気づかないうちに栄養が不足しがちです。また、一人暮らしの場合は体調の変化に周りが気づきにくくなります。配食サービスは、この2つの心配に同時に対応できる点が、外食やスーパーの総菜とは違うところです。
それぞれ、どのような場面で役立つのかを具体的に見ていきます。
高齢者に多い低栄養を防ぐ食事を毎日続けやすくなる
厚生労働省のパンフレットでは、高齢者は多くの場合、食べすぎよりも低栄養が問題になると指摘しています。食欲が落ちたり、調理が面倒になったりすると、ごはんと漬物だけ、パンとお茶だけといった食事が続き、たんぱく質やエネルギーが足りなくなります。低栄養の予防や栄養状態の改善には、主食・主菜・副菜のそろったバランスの良い食事を日々とることが基本になります。
配食サービスを使えば、主食とおかずの組み合わせを考えて調理する手間をかけずに、栄養バランスの整った食事を毎日とれます。届いた食事は、料理の組み合わせや味付け、1食の量の参考にもなるため、配食を使わない日の食事を考えるときの目安としても役立ちます。厚生労働省のパンフレットでも、配食を日々の食事に役立てることが勧められています。
手渡しの配達が一人暮らしの安否確認になる
手渡しで届けるタイプの配食サービスでは、配達員が毎回利用者と顔を合わせるため、食事の配達がそのまま安否確認になります。呼び鈴を鳴らしても応答がない、いつもより元気がない、前日の食事が手つかずで残っているといった変化に気づきやすくなります。民間の事業者の中には、配達時の様子を家族に知らせる見守りサービスを用意しているところもあります。
離れて暮らす家族にとっては、毎日決まった時間に誰かが親の様子を確認してくれることが安心材料になります。人と話す機会が少ない一人暮らしの高齢者にとっては、配達のときの短い会話が生活のリズムをつくるきっかけにもなります。見守りを目的に配食を選ぶ場合は、冷凍のおかずをまとめて届けるタイプではなく、毎日手渡しで届けるタイプを選ぶ必要があります。自治体の配食サービスで安否確認を行っている地域であれば、見守りの役割も費用を抑えながら確保できます。
配食サービスのデメリットは選択肢の狭さと食事の合わなさ

配食サービスには、制度や使い方の面で気をつけたい点もあります。自治体の配食サービスは費用を抑えられる一方、事業者や食事の内容を自由に選べるとは限りません。民間・自治体のどちらであっても、本人の体の状態が事業者に正しく伝わっていないと、届いた食事が硬すぎたり、量が合わなかったりして、食べ残しが続くことがあります。申し込む前に知っておきたい2つの点を取り上げます。
ここでは、自治体の配食で選べる範囲と、事業者への伝え方を順に確認します。
自治体の配食は事業者やメニューを自由に選べない
自治体の配食サービスは、市区町村が委託・指定した事業者の中から選ぶ形になるため、民間のように好みの会社やメニューを自由に選べるとは限りません。渋谷区では区の配食事業協力店に、名古屋市では市が指定した事業者に申し込む仕組みです。地域によっては選べる事業者が少なく、味付けや献立が本人の好みに合わなくても、ほかに替えにくいことがあります。
また、制度は市区町村ごとの事業のため、親が別の市区町村に住んでいる場合、家族の住む地域の制度を基準に考えると条件が違って使えないことがあります。調べるときは、親が住民票を置いている市区町村の制度を確認しましょう。味や食事の種類が合わず食べ残しが続くときは、無理に続けるより、自治体の担当窓口や事業者に相談して食事の形や量を変えられないか確かめることが先決です。
体の状態を事業者に伝えないと合わない食事になる
厚生労働省のパンフレットでは、自分に合った配食を選ぶには、身体状況などを把握したうえで事業者に正しく伝えることが重要だとしています。注文の際には、事業者から次のようなことを聞かれる場合があります。
- 一人で住んでいるか、要介護認定を受けているか
- この半年間で体重が増えたり減ったりしているか
- 医師から食事療法を指導されているか
- かむ力や飲み込む力に不安があるか
- 食物アレルギーがあるか
これらの答えによって、塩分やたんぱく質を調整した食事が必要か、きざみ食などの食べやすい形にするべきかが変わります。家族が代わりに申し込む場合は、本人の通院先や服薬、最近の食事の様子を事前に確かめておくと、答えに迷いません。利用を始めてから、硬くて飲み込みにくい、量が多すぎる・少なすぎると感じたときは、遠慮せずに事業者に相談しましょう。食事選びに健康上の不安がある場合や、体調に異変を感じた場合は、かかりつけ医や歯科医に相談することも勧められています。
配食サービスの利用条件に関するよくある質問
配食サービスの利用条件や、入院・施設入居との関係についての疑問に答えます。
要介護1でも配食サービスは利用できますか?
利用できます。ただし、要介護1の人は要介護者にあたるため、原則として要支援の人などを対象とする総合事業の配食ではなく、市区町村が要介護の人向けに設けている配食の制度が対象になります。名古屋市の「生活援助型」のように市町村特別給付として行う地域もあれば、年齢や一人暮らしかどうかを条件にした高齢者福祉の事業として行う地域もあります。要介護認定を受けている場合は、担当のケアマネジャーに配食を使いたいことを伝えると、住んでいる地域で使える制度の確認から、ほかの介護サービスとの日程の調整まで相談できます。民間の配食サービスは要介護度に関係なく申し込めるため、自治体の制度の対象にならない場合でも利用できます。
配食サービスは1食だけ試すこともできますか?
民間の配食サービスであれば、1食から注文できる事業者や、数食分のお試しセットを用意している事業者があります。毎日手渡しで届ける宅配クック123は1食から届けてもらえ、65歳以上で初めて注文する人は普通食を1食無料で試せる仕組みがあります。一方、自治体の配食サービスは、申請して対象者と認められてから利用する流れのため、思い立ったその日に1食だけ頼むといった使い方には向きません。渋谷区では、申請から認定番号の書かれた通知書が届くまで約2週間かかります。味や量が本人に合うか不安な場合は、自治体の申請を進めている間に、民間の配食を数食試して、食べやすい硬さや量の目安をつかんでおくと、事業者に希望を伝えやすくなります。
有料老人ホームやサ高住でも配食サービスは使えますか?
住まいで食事が提供されていなければ、使える場合があります。名古屋市の配食サービスでは、有料老人ホームや軽費老人ホーム、養護老人ホームなどに住んでいる人でも、食事サービスの提供がない場合は利用できるとしています。食事の提供があるサービス付き高齢者向け住宅は、有料老人ホームと同じ扱いです。住まいで食事が出ている場合は配食と重なるため、まず入居先の食事の扱いを確認しましょう。食事の提供がない住まいで民間の配食サービスを使う場合は、建物の入口で受け取るのか、部屋まで届けてもらえるのかといった配達の方法も、住まいの管理者に確かめておくと安心です。
入院やショートステイ中は配食サービスを止めるべきですか?
毎日手渡しで届くタイプの配食は、原則として止める必要があります。入院中や施設に泊まっている間は、届けても受け取る人がいないうえ、病院や施設で食事が出るためです。名古屋市の配食サービスでは、病院などへの入院中や、ショートステイ、小規模多機能型居宅介護の宿泊サービス、介護保険施設を利用した日は配食を利用できないとしています。ただし、入院や入所の日と、退院や退所の日は利用できます。冷凍のおかずをまとめて届けるタイプなら、配送日が入院期間と重ならないように調整すれば、止めずに済むこともあります。
予定が決まったら、できるだけ早く配食の事業者やケアマネジャーに休止の日程を伝えましょう。民間の配食サービスでも、定期配送を止める手続きに締め切りを設けている事業者もあるため、急な入院に備えて、家族が休止の連絡先と方法を把握しておくと慌てずに済みます。

