遺品整理の費用は、1Kのような単身向けの部屋なら4万円〜15万円程度、4LDK以上になると20万円〜70万円程度が目安です。ただし、実際の金額は荷物の量や建物の条件で大きく変わるため、同じ広さの部屋でも見積額が大きく異なることがあります。費用を抑えたいなら、残す物を先に分けて荷物を減らし、複数の業者の見積もりを比べてから依頼先を決めるのが近道です。
ここでは、間取り別の費用相場と料金の内訳、費用が高くなりやすいケース、安く抑える方法、見積もりを比べやすい一括見積もりサービス、費用を誰が負担するのかまでを順に取り上げます。
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ぽいみつの公式サイト遺品整理の費用相場は間取りと荷物の量で決まる
遺品整理を業者に頼んだときの請求額は、作業に入る人の数と時間、荷物を運ぶトラックの台数、処分する物の量の3つでほぼ決まります。広い家ほど運び出す物も増えやすいため、見積もりを取る前の最初の手がかりとしては、間取りが役に立ちます。
ただし、間取りはあくまで入り口の目安で、最終的な金額を左右するのは荷物の量と作業のしやすさです。次の3つの見方をあわせて持っておくと、見積額が妥当かどうかを判断しやすくなります。
間取り別の遺品整理の費用相場を一覧表で比べる
間取りごとの費用の目安は次のとおりです。部屋の数が増えるほど、作業員の人数とトラックの台数が増えるため、金額の幅も大きくなります。
| 間取りの目安 | 費用相場 |
|---|---|
| 1K・1LDK | 4万円〜15万円程度 |
| 2K・2LDK | 9万円〜30万円程度 |
| 3K・3LDK | 15万円〜50万円程度 |
| 4LDK以上 | 20万円〜70万円程度 |
同じ間取りでも金額の幅が広いのは、家具や家電の数、収納の中身の量が家ごとにまったく違うためです。1Kでも物が床まであふれている部屋であれば、2LDK並みの費用になることもあります。表の金額は、見積もりを取る前に予算の見当をつけるための目安として使いましょう。見積もりを頼む前に各部屋の写真を撮っておくと、電話やメールで相談するときにも荷物の量を伝えやすく、概算の金額を聞きやすくなります。
一軒家の遺品整理は部屋数より荷物の量で金額が変わる
一軒家の遺品整理は、マンションより費用が高くなりやすい傾向があります。部屋数が多いことに加えて、押し入れや物置、納屋、庭の倉庫など、長年の暮らしで物がたまりやすい場所が多いためです。何十年も住んだ実家では、住んでいた人も把握していない物が大量に残っていることも珍しくありません。
一軒家の場合は、間取りの広さよりも、トラック何台分の荷物になるかで金額が決まると考えたほうが実態に近くなります。見積もりを頼む前に、家の中だけでなく物置や庭先の物まで含めて量を確かめておくと、業者から提示された金額と照らし合わせやすくなります。庭木の伐採や物置そのものの解体は、遺品整理とは別の作業として扱われることが多いため、必要な場合は見積もりの段階で対応できるかをあわせて聞いておきましょう。
作業の人数と日数は荷物の量に合わせて決まる
遺品整理の作業は、荷物の量に合わせて作業員の人数と日数が決まります。単身向けの部屋であれば半日から1日で終わることが多い一方、物の多い一軒家では数日かかることもあります。人件費は作業員の人数と時間で決まるため、作業が長引くほど費用も上がります。
見積もりの段階では、何人で何日かかる想定なのかを業者に聞いておきましょう。同じ金額でも、作業員の人数が少なすぎると当日に終わらず、延長料金がかかるおそれがあります。退去の期限などから逆算して、問い合わせから作業完了まで少なくとも2週間ほどの余裕を持って動き始めると、希望の日程で業者を選びやすくなります。遠方に住んでいて立ち会える日が限られる場合は、作業を1日で終えられる人数で組んでもらえるかも相談しておくと、通う回数を減らせます。
遺品整理の料金は基本料金とオプションに分かれる
遺品整理の見積書は、多くの場合、基本料金と、必要に応じて加わるオプション料金に分かれています。どこまでが基本料金に含まれるかは業者ごとに違うため、合計金額だけを見比べると、安く見えた業者の見積もりに必要な作業が入っていなかった、ということが起こります。
料金の内訳を知っておくと、見積書のどの行が金額を押し上げているのかが分かり、削れる作業と削れない作業を見分けられるようになります。
基本料金にどこまでの作業が含まれるかは業者で違う
基本料金には、遺品の仕分けや梱包、家具・家電の搬出、トラックでの運搬、不用品の処分までが含まれるのが一般的です。作業後の簡単な掃き掃除まで含む業者もあれば、清掃は別料金としている業者もあります。
見積もりを比べるときは、各社の基本料金に同じ作業が入っているかをそろえて確かめることが大切です。たとえば、貴重品や重要書類を探しながら仕分けてもらえるのか、取り外しの必要なエアコンの撤去まで含むのかといった点は、業者によって扱いが分かれやすい部分です。見積もりのときに「この金額で、ここまでやってもらえますか」と作業の範囲を一つずつ確かめ、答えを見積書に書いてもらうと、当日の行き違いを防げます。
家電や大型家具は処分費が別にかかりやすい
テレビ、エアコン、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機の4品目は、家電リサイクル法の対象です。これらを処分する場合は、メーカーごとに決められた家電リサイクル料金と収集運搬の費用が別にかかります。遺品整理の見積もりでも、この4品目は処分費が個別に加算されることが多い項目です。
大型の家具や布団、自転車なども、量が多いと処分費が膨らみます。見積書で処分費が一式としてまとめられている場合は、家電や大型家具がどのように計算されているのかを業者に聞いておくと、後から請求額が変わる心配を減らせます。まだ使える家電であれば、処分せずに買取に回せる場合もあるため、製造年や型番を控えておくと査定の相談がしやすくなります。
供養や特殊清掃などのオプションは別料金になる
基本料金とは別に、希望に応じて加えるオプションもあります。代表的なものは次のとおりです。
- 仏壇・神棚や人形、写真などの供養・お焚き上げ
- 作業後のハウスクリーニング
- においや汚れが残る部屋の特殊清掃・消臭
- 貴金属や骨董品などの買取査定
- 形見分けする品の配送
オプションは必要なものだけを選べば費用を抑えられますが、何が含まれているかを確かめずに「おまかせ」で頼むと、想定以上の金額になることがあります。見積書にオプションの行があれば、一つずつ本当に必要かを考えてから依頼しましょう。仏壇や人形の供養は、菩提寺など家族で手配できる先があれば、業者に頼まずに済ませられることもあります。
遺品整理の費用が高くなりやすい4つのケース
相場の範囲を大きく超える見積もりが出る場合は、多くの場合、作業に手間がかかる条件が重なっています。事前に当てはまる条件を知っておけば、見積額が高い理由を業者に確かめやすくなります。
次の4つは、同じ間取りでも費用が上がりやすい代表的な条件です。
エレベーターのない高層階は搬出の手間が増える
エレベーターのない建物の3階以上や、エレベーターがあっても大型家具が入らない建物では、荷物を階段で運び出す必要があります。人の手で運ぶ時間が長くなるほど作業員の人数や作業時間が増え、その分だけ人件費が上がります。
階段の幅が狭い、踊り場で家具の向きを変えられないといった場合は、家具を解体してから運ぶこともあります。見積もりの際は、担当者に実際の搬出経路を見てもらい、階段作業の費用が見積もりに含まれているかを確かめておきましょう。マンションでは、共用部分の養生や作業できる時間帯が管理規約で決まっていることもあるため、管理会社への届け出が必要かどうかも事前に確認しておくと、当日に作業が止まる心配を減らせます。
トラックを家の近くに停められないと作業時間が延びる
住宅の前の道が狭くトラックが入れない場合や、近くに駐車できる場所がない場合は、離れた場所に停めたトラックまで荷物を運ばなければなりません。運ぶ距離が長くなるほど作業に時間がかかるため、費用も上がりやすくなります。
有料駐車場を使う場合は、その駐車料金が見積もりに加わることもあります。住宅地の細い路地に面した家や、大型車の通行が制限されている地域では、どこにトラックを停める想定なのかを事前に業者と確かめておきましょう。近所に作業の日時を伝えておくと、一時的に道をふさぐ場面があっても理解を得やすくなります。
物が多い家やごみ屋敷状態の家は処分量が増える
長年一人で暮らしていた家では、生活用品や衣類、雑誌、贈答品などが大量に残っていることがあります。物が床を埋めるほどたまった、いわゆるごみ屋敷の状態になっていると、仕分けに時間がかかるうえに処分する量も増えるため、費用は相場の上限を超えることがあります。
こうした家では、見積もりの段階で荷物の量を正確に把握することが難しいため、電話やメールだけの見積もりでは金額が大きくずれやすくなります。必ず現地を見てもらい、トラックの台数や作業日数を具体的に示してもらいましょう。害虫の発生や悪臭がある場合は、遺品整理の前に消毒や清掃が必要になることもあり、その分の費用も見込んでおく必要があります。
孤独死などで特殊清掃が必要だと費用が上がる
亡くなってから発見までに時間がかかった場合は、においや汚れを取り除く特殊清掃が必要になることがあります。体液のしみ込んだ床やにおいのついた壁は、専用の消臭剤やオゾン脱臭機などで処理し、それでも取れない場合は床材や壁紙を張り替えることになるため、遺品整理とは別に清掃と修繕の費用が加わります。
賃貸住宅の場合は、清掃や原状回復をどこまで行うかを大家や管理会社と相談する必要があります。遺品整理と特殊清掃をまとめて対応できる業者に頼むと、窓口が一つで済み、作業の段取りも立てやすくなります。清掃の範囲や修繕の必要性は現場を見なければ判断できないため、写真だけで金額を決めず、現地を確認したうえで見積もりを出してもらいましょう。
遺品整理の費用を安く抑えるために試したい5つの方法
遺品整理の費用は、荷物の量と作業の手間でほぼ決まります。つまり、業者に頼む前に荷物を減らし、作業を効率よく進められる条件を整えるほど、費用は下げやすくなります。
5つとも、業者に連絡する前の段階から家族だけで進められます。
残す物と処分する物を家族で先に分けておく
業者に頼む前に、形見として残す物、親族に分ける物、処分してよい物を家族で分けておくと、業者の仕分けにかかる時間が短くなります。仕分けの作業は人件費に直結するため、家族で済ませておける部分が多いほど費用を抑えられます。
衣類や日用品など、自治体のごみの日に出せる物を少しずつ減らしておくのも効果があります。一方で、通帳や印鑑、保険証券、権利書などの重要書類は、処分する物に紛れ込まないよう最初に探し出しておきましょう。本人が元気なうちであれば、生前整理として持ち物を減らしておくことが、残された家族の負担と費用を減らすことにもつながります。
遺品整理で出た品は買取に出して費用と相殺する
遺品の中に、まだ使える家電や家具、ブランド品、貴金属、骨董品、着物などがあれば、買取に出すことで遺品整理の費用と相殺できる場合があります。買取も行っている遺品整理業者なら、作業と同時に査定してもらい、買取額を費用から差し引いてもらえることもあります。
ただし、買取の価格は業者によって差があり、専門の買取店のほうが高く売れる品もあります。価値のありそうな品が多い場合は、遺品整理業者の査定額と、専門店の査定額を比べてから決めましょう。古い家具や家電は年式によって値段がつかないことも多く、買取で費用が大きく下がるとは限りません。
複数の業者から相見積もりを取って金額を比べる
遺品整理には定価がないため、同じ作業内容でも業者によって見積額が大きく異なります。1社だけの見積もりでは、その金額が相場に比べて高いのか安いのかを判断できません。少なくとも2〜3社から見積もりを取り、金額と内訳を並べて比べると、相場から外れた金額にも気づけます。
相見積もりを取るときは、各社に同じ条件を伝えて見積もってもらうことが大切です。残す物や処分する物、オプションの有無をそろえておかないと、金額の差が作業内容の違いによるものなのか、料金設定の違いによるものなのかが分からなくなります。複数の業者に一社ずつ連絡する手間を省きたい場合は、このあと紹介する一括見積もりサービスが使えます。
引っ越しや大掃除が重なる時期を避けて依頼する
引っ越しが集中する3月前後や、片付けの依頼が増えやすい年末は、遺品整理業者の予定も埋まりやすい傾向があるとされます。こうした時期に急いで頼むと、希望の日程が取れなかったり、比べられる業者の数が限られたりすることがあります。
賃貸住宅の退去期限など急ぐ事情がなければ、業者の予定に余裕がある日を選んで依頼すると、複数の業者の見積もりを落ち着いて比べられます。作業日を業者の都合に合わせられる場合は、そのことを見積もりの際に伝え、料金に反映できるかを聞いてみましょう。
自治体の粗大ごみ回収で出せる物は先に出しておく
家具や布団など、自治体の粗大ごみ回収に出せる物は、業者に頼む前に自分で出しておくと処分費を減らせます。自治体の粗大ごみは、品目ごとに決められた手数料を払って回収してもらう仕組みで、業者に処分を頼むより安く済むことが多い方法です。
ただし、回収日の予約が必要で、申し込みから回収まで日数がかかる自治体もあります。運び出しを自分で行う必要もあるため、重い家具が多い場合や、遠方に住んでいて何度も通えない場合は、無理をせず業者に任せる部分と分けて考えましょう。
遺品整理の見積もりを比べるなら一括見積もりサービスが便利
相見積もりを取ろうとしても、条件に合う業者を探して一社ずつ同じ説明をするのは手間がかかります。一括見積もりサービスを使えば、住所や荷物の量を一度伝えるだけで複数の業者を紹介してもらえ、複数の見積もりを並べて比べられるため、一社だけでは気づきにくい割高な金額も見分けやすくなります。
ここでは、遺品整理の見積もりを比べるときに使える3つのサービスを紹介します。どれも見積もりの依頼までは無料で、実際に作業を頼んだ業者に料金を支払う仕組みです。地元の業者から直接選びたい場合は、京都市や名古屋市、仙台市のように、地域ごとに業者の料金や特徴を見比べる方法もあります。
ぽいみつは実家の不用品もまとめて頼める全国対応の窓口

| 運営会社 | 株式会社ロイド |
|---|---|
| サービスの形 | 遺品整理・不用品回収などの無料一括見積もり |
| 対応エリア | 全国 |
| 対応する作業 | 遺品整理、不用品回収、ゴミ屋敷清掃、生前整理、空き家片付け、特殊清掃 |
ぽいみつは、株式会社ロイドが運営する全国対応の一括見積もりサービスです。申し込みのときは荷物の量を「単品」から「2トントラック3台分以上」までの段階から選ぶ形で、部屋ごとの細かな品数まで数えなくても見積もりを頼めます。量の見当がつきにくい実家の片付けでも、まずおおよその規模で相談を始められる点が使いやすいところです。
扱う作業は遺品整理だけでなく、不用品回収やゴミ屋敷の清掃、生前整理、空き家の片付け、特殊清掃まで幅広く、家の中と物置、庭先の物を一度に片付けたいときにも一つの窓口で済みます。サービスの利用と見積もりは無料で、登録している業者には審査が行われています。
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| 運営会社 | 株式会社TOL |
|---|---|
| サービスの形 | 遺品整理業者の無料一括見積もり |
| 紹介社数 | 最大3社(24時間以内に見積もりを提示) |
| 対応エリア | 関東・関西・北海道・静岡 |
| 特徴 | 年間300件以上に対応している業者のみを紹介、サイト経由の問い合わせで作業料金10%オフ(詳しい条件は公式サイトで確認) |
遺品整理のコンシェルジュは、条件を送ると、年間300件以上の作業実績がある業者の中から最大3社を紹介してくれる一括見積もりサービスです。見積もりは24時間以内に提示されるため、退去の期限が迫っているなど、急いで比べたいときにも使いやすくなっています。
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| 運営会社 | 株式会社LIFULL senior(遺品整理士認定協会などと共同運営) |
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掲載されているのは、遺品整理士認定協会の加盟審査で法令の順守や作業の品質を確かめられた業者です。業者の口コミや料金の目安を見比べながら、自分で候補を選びたい人に向いています。
遺品整理の費用は相続人が負担するのが一般的
遺品整理の費用を誰が払うかについて、法律で決まった負担者はいません。ただ、遺品は故人の財産として相続人が引き継ぐものなので、その片付けにかかる費用も、相続人が負担するのが一般的な考え方です。身寄りがなく相続人がいない人の場合は、本人が生前に死後事務委任契約を結び、遺品整理を誰に任せるかと費用の出し方を決めておく方法があります。
相続人の人数や、相続放棄を考えているかどうかによって、気をつけたい点が変わります。
相続人が複数いるときは話し合って負担の割合を決める
相続人が複数いる場合は、遺品整理の費用を誰がどれだけ負担するかを、作業を頼む前に話し合って決めておきましょう。相続する財産の割合に合わせて分ける方法や、実家を相続する人が多く負担する方法など、家族の事情に合わせて決められます。
誰か一人が立て替えて、後から精算する形にする場合は、見積書や領収書を残し、ほかの相続人にも共有しておくと、後の行き違いを防げます。費用を相続財産から支払うのか、相続人が自分のお金で出すのかも、あわせて決めておきましょう。
相続放棄を考えているなら遺品の処分に注意する
故人に借金が多いなどの理由で相続放棄を考えている場合は、遺品整理の進め方に注意が必要です。相続財産を処分したり売却したりすると、法律上は相続を受け入れたものと扱われ、その後に相続を放棄できなくなるおそれがあるためです。
価値のある品を買取に出して費用に充てるといった行為は、この処分に当たる可能性があります。相続放棄を少しでも考えているときは、遺品に手をつける前に、家庭裁判所の手続きや、弁護士・司法書士などの専門家に確かめてから進めましょう。相続放棄の申述は、原則として自分が相続人になったことを知った日から3か月以内に、家庭裁判所へ行う必要があります。
故人の預金から支払うときは領収書を残しておく
金融機関が口座の名義人の死亡を知ると、その口座は原則として凍結され、自由に引き出せなくなります。遺産分割の前でも、一定の金額までは相続人が単独で払い戻しを受けられる制度がありますが、故人の預金を遺品整理の費用に充てる場合は、誰がいくら引き出して何に使ったのかを、ほかの相続人にも分かる形で残しておきましょう。相続放棄を考えている場合は、故人の預金を使うことも財産の処分と見られるおそれがあるため、使う前に専門家に確かめることが欠かせません。
また、相続税の計算では、葬儀の費用の一部を相続財産から差し引けますが、国税庁が控除できる葬式費用として挙げている項目に、遺品整理の費用は含まれていません。相続税の申告が必要になりそうな場合は、どの費用を差し引けるのかを税理士に確かめておきましょう。支払いの記録は、遺産分割の話し合いや相続税の申告のどちらにも使うため、見積書と請求書、領収書をまとめて保管しておきましょう。
遺品整理の見積もりでは追加料金の条件まで確かめる
遺品整理では、見積もりのときの説明と、作業後の請求額が違ったというトラブルが起きることがあります。国民生活センターも、料金や作業内容をめぐる遺品整理サービスの契約トラブルについて注意を呼びかけています。
費用で後悔しないためには、見積書の金額だけでなく、どんな場合に金額が変わるのかまで確かめてから契約することが大切です。
遺品整理の見積書に書いてもらいたい4つの項目
見積書を受け取ったら、次の点が書面で示されているかを確かめましょう。
- 作業員の人数とトラックの台数、作業にかかる日数
- 家電リサイクル品や大型家具の処分費が含まれているか
- 当日に荷物が増えた場合など、追加料金が発生する条件
- 作業日の変更やキャンセルをしたときの料金
口頭で「追加料金はかかりません」と言われても、書面に書かれていなければ、後から請求されたときに確かめようがありません。気になる点は見積書に書き加えてもらい、控えを受け取ってから契約しましょう。作業の当日に、見積もりにない作業を追加で頼む場合も、その場で金額を確かめてから依頼すると、請求のときの食い違いを防げます。
相場より極端に安い見積もりは内訳と許可を見る
相場よりはるかに安い見積もりは、作業の一部が含まれていなかったり、当日に高額な追加料金を求められたりする場合があります。また、家庭から出る廃棄物を回収するには、市区町村の一般廃棄物処理業の許可か市区町村からの委託が必要で、許可のない業者に頼むと、回収された物が不法投棄されるおそれもあります。
金額の安さだけで決めず、見積もりの内訳と、一般廃棄物処理業の許可を持っているか、または許可を持つ業者と提携しているかを見ておきましょう。複数の業者の見積もりを並べて比べれば、極端に安い業者や高い業者は自然と目立つため、判断もしやすくなります。契約の前に、会社の所在地や連絡先がはっきりしているか、許可番号を示してもらえるかも確かめておくと、作業後に連絡がつかなくなるような業者を避けられます。
遺品整理の費用や相場に関するよくある質問
遺品整理の費用について、見積もりの前に迷いやすい点をまとめました。
遺品整理の費用が50万円なのは妥当ですか?
間取りと荷物の量によります。3K・3LDKで物が多い家や、4LDK以上の一軒家であれば、50万円前後の見積もりは相場の範囲に入ることがあります。一方で、1Kや1LDKのような単身向けの部屋で50万円という見積もりは、特殊清掃が必要な場合などを除けば高めです。金額が妥当かどうかは、作業員の人数やトラックの台数、処分費の内訳を見て判断しましょう。見積額が高いと感じたときは、どの作業を減らせばいくらになるのかを業者に聞くと、予算に合わせた内容に調整できることもあります。
遺品整理を自分で行うと費用はどのくらいかかりますか?
自分で行う場合は、業者の人件費がかからない分、費用を大きく抑えられます。主にかかるのは、自治体の粗大ごみの手数料やごみ袋代、家電リサイクル料金と収集運搬の費用、荷物を運ぶためのトラックを借りる費用などです。そのかわり、仕分けや搬出、ごみの分別と出す日の調整まですべて家族で行うため、終わるまでに何週間もかかることがあります。費用と時間のどちらを優先するかを家族で話し合い、仕分けは家族で、運び出しと処分は業者に、というように分担を決めると無理がありません。
遺品整理の費用に使える補助金はありますか?
遺品整理そのものを対象にした補助金は、一般的にはほとんどありません。ただし、自治体によっては、空き家の解体や、空き家を活用するための家財の片付けに補助金を設けている場合があります。実家が空き家になる予定で、解体や売却も考えているときは、実家のある市区町村の空き家対策の窓口で、使える制度がないかを確かめてみましょう。制度があっても、対象になるのは解体工事や、空き家を売ったり貸したりするための片付けに限られることが多く、遺品整理の費用がそのまま補助されるわけではありません。補助金は、申請の前に作業を始めると対象外になる場合が多いため、業者と契約する前に条件を確かめておくことが大切です。

